PlayStation mk2 :: PS4評価レビューサイト

GOOD!

●オリジナリティ・・・5点

　ゲーム自体は、アクション（かなりハード）にＲＰＧの要素をプラスしたものだが、オンラインでの他のプレイヤーとの交流を排除し、世界観を壊さないよう亡霊のような存在にしている点が新しい。具体的には、オンラインゲームにありがちな他プレイヤーとロビーで待ち合わせして会話を交わしてからステージへいく、といった人によっては煩わしく感じる部分がなく、基本的にゲームの中ではプレイヤーは自分一人。他プレイヤーは並列世界の住人といった設定で、時折幻影となって道を示したり、血文字でヒントを残したりして他プレイヤーを助ける。また、地面の血痕を調べることで、他のプレイヤーがどのような最期を迎えたのかを知ることもできる点も面白い。

●グラフィックス・・・3点

　綺麗に作りこまれているが、特別すごい訳でもなくＰＳ３標準レベル。物陰に潜む敵などがわかり辛く、暗闇の使い方が上手い。あと、主人公の顔などをメイキングでかなり細かく設定できる（オブリビオン並！）が、実際のゲームでは冑などに隠れてあまり自分の顔を見る機会がなく、冑を脱いでアップで見てみてもなんだかボヤけててあまりこだわる意味がないように思えた。どうせ他プレイヤーの顔も見れないし。

●サウンド・・・3点

　音楽はボス戦とオープニングくらいで、あとは環境音のみ。余計なサウンドがない分、敵の存在を音で判断しやすい。敵の気配を感じたりすると緊張感が高まり、ボスに遭遇したときは重厚な音楽で盛り上げてくれる。音楽もオーケストラ調でゲームの世界に即している。コンセプトは素晴らしいが、肝心の環境音がややリアルさに欠けているように感じた。

●快適さ・・・4点

　ボタンひとつで装備を切り替えられたりできる点など、操作に関しては概ね快適。あと上でも書いているが、オンラインでの他プレイヤーとの交流がなく、自分のゲームの世界に没頭できる点も快適に感じられた。

BAD/REQUEST

●熱中度・・・2点

　ダークな世界観と、それを引き立てるグラフィックや音楽。ゲームに引き込まれる要素はたくさんあるのだが、ゲーム自体が死ぬことを前提に作られており、ルーチンワークになりがち。ここは敵が不意打ちしてくるからこうかわして、次はこの敵がこういう攻撃をしてくるから、こういった対処をして・・・といったことをステージクリアするまでひたすら繰り返す。何度もやっていると当然飽きてくる。アクションゲームだと割り切ってやれば苦にならないかもしれない。

●満足感・・・2点

　ゲームはひたすら死んで覚えて攻略する、を繰り返すアクションゲームだがあの難易度はちょっとオッサンプレイヤーにはきつく感じた。アクションゲームが苦手な人や、女性などにもできるような救済策があってもよかったかもしれない。個人的には2点くらい。

●敵の挙動

　リアルに作られているが、一部の敵の挙動にリアルさが感じられない。具体的にはややネタばれになるが、某ステージに登場するドラゴンが一定間隔おきに炎を吐きつけて去っていく。プレイヤーがそこにいなくてもただ延々と・・・。なんだかアトラクションのオブジェみたいで萎える。あと、倒したあとの雑魚がフニャフニャになって足元に転がる。蹴飛ばすと安っぽいおもちゃのようにクネクネ動いて、これはこれで面白いがリアルさに欠ける。

●その他

　このゲームの醍醐味のひとつである、他プレイヤーが残す血文字。
コンセプトは面白いが、実際そこかしこにメッセージがあり、調べてみると「評価してください。」（メッセージが評価されるとHPが回復する）とか、意味をなさないものばかり・・。役にたつものや、気分を盛り上げてくれるものもあるが、意味のないものは逆にゲームの世界観を大きく壊している要因になっており残念。

COMMENT

こちらでの評価が高かったため、すごく期待しながらプレイしましたが、やや肩透かしを食らった感がありました。とはいえ、面白いゲームであることには間違いないので買って損した、とまでは思っておりません。

これはＲＰＧにジャンル分けされておりますが、実際は７：３くらいの割合で、アクションゲームとしての色がかなり強いです。過去のこちらのコメントで、「オブリビオンより面白い」といったものがあったのですが、ＲＰＧとしてならオブリビオンの方がダントツで面白いです。アクションゲームとしてはデモンズソウルの方が当然面白いですが。

すごく難易度の高いゲームですが、それだけにやり応えもありますし、気の短い人やアクションゲームが苦手な人以外にはおすすめだと思います。