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【PS3】無双OROCHI Z

発売元 コーエーオフィシャルサイト
発売日 2009-03-12
価格 7560円(税込)
レーティング 【B】12才以上対象 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon(廉価版)
タギングトップ3
タイトル概要 ■ ジャンル:タクティカルアクション
■ プレイ人数:1〜2人

【廉価版】
■ 発売日:2011/11/02
■ 価格:3,990円



オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
3pt 3pt 3pt 4pt 4pt 2pt 2pt
総合点
67pt

GOOD!

■使用キャラとステージ数のボリュームがものすごい
OROCHI+魔王再臨のストーリーモードにドラマティックモード、ドラマティックモードにはOROCHI Zでの追加面もあり。
使用キャラも2名追加されてボリューム面では無双最大級。

■使用キャラの差別化、個性化の極致
96人も居るが、直剣タイプの数名以外はモーション被りは殆どなし。
アクションパターンも三国、戦国等シリーズで異なる。

アクションタイプとして
攻撃動作中に攻撃されても怯まずに攻撃し続けられる「力」、
無双ゲージを消費して強力なチャージ攻撃やカウンターが出せる「技」、
二段ジャンプや通常攻撃のジャンプキャンセルが出来る「速」、
の3つに分類され、更にキャラごとに固有アクションが設定されて差別化が図られている。

■各マップ色々趣向を凝らしている
各シナリオで色々なミッションが発生する。
面数が膨大な割には、それぞれでそれなりに新鮮な展開が味わえる。

■育成やコレクションなど、様々な目的を持ったプレイが出来る
装備する事でチーム3人全員に効果がある「特技」は、各キャラごとに数個ずつ習得が可能で、習得のためにはそれぞれちょっとしたミッション(無双ゲージ消費技を使わずに100人撃破、など)を達成する必要がある。
また後述する武器練成の前提条件となる「練成素材」は、特定のシナリオで条件を満たす事で入手する。
これらの細々とした要素の達成を目指すのが丁度良いアクセントになっている。
もっともこのふたつは一度集めてしまえばそれで済む要素なので一通り集めきってしまえばおしまい。
まぁキャラごとのレベルや武器、熟練度というものがあるので反復プレイが必要な育成・収集要素がこれ以上多かったらそれはそれで煩わしかったと思う。

■武器の育成という概念
各キャラごとの武器はアクションパートで入手出来る。
基本性能が4段階に分かれている他、火や雷などの各種属性やモーションスピードアップ等の特殊能力が付与されているものがある。
入手した武器は他の武器と「融合」する事でこれら武器スキルの向上や追加付与が出来る。
これにより、手に入れた武器は無駄になる事が少なくなり、地道に強化していけばいつかは希望するスキルが全部揃った武器を手に入れることが出来るようになった。
アタリを引くまでマラソンする必要がないのは非常に良い。

また、特定の武器スキルのセットを付与した武器を対価にして特殊なスキルを入手出来る「武器練成」もある。
練成で入手出来るスキルは通常の武器スキルとは別枠で付与出来てかなり強力なものもある。
また武器と違ってキャラ依存ではないので、キャラAの武器を練成して入手した練成スキルをキャラBの武器に付与する事も可能。

これらの武器の消費用途の多様化により、好きなキャラを使い込むと作りたい武器が完成した後には武器が余って勿体無い、という場合にも何かしらの用途が見出せる。

■大量の雑魚×超強化武器=爽快感
炎や雷などの属性エフェクトを撒き散らしながら群がる雑魚を一気にぶっ飛ばす。
シリーズ最大級は伊達ではなく、地面を埋め尽くさんばかりの雑魚を薙ぎ払っていくのは実に爽快。

BAD/REQUEST

細々とした不満点を箇条書き。

■やっぱり起きる処理落ち
処理落ちはほぼない、と言っている場合、それが指すのは動きが極端に重くなったりする現象の事なのだろう。
もっさり動作になる事は確かにあまりないのだが、武将がいきなり消えたり出たり、雑魚も部隊単位でいきなり消えたり出たり。
雑魚だけならそうでもないが、武将キャラが複数一箇所に集まってたりするとかなりこの消失現象が頻発する。
攻撃が当たらなくなるので非常に厄介。

■ドロップアイテムが行方不明になりやすい
処理落ちに加えて一部攻撃が敵を派手に吹き飛ばしすぎるため、出現したはずのドロップアイテムがどこにあるのか分からない、という事がしばしば発生する。

■操作が他作に比べると複雑
3キャラパーティで入れ替えながら戦っていく仕様上、どうしても操作が複雑になっている。
また差別化という点の裏返しとして、各キャラごとの操作が出典作品ごとに基本アクションパターンが違う上にアクションタイプ固有操作もあるので、こちらにも対応する必要がある。
操作上援護攻撃が暴発しやすい一方、技タイプのカウンターと同じような用途にも関わらず入力が全く違うので咄嗟に使いづらい。
まぁ他の無双シリーズに比べて複雑、という程度であって、操作がややこしすぎて思い通りに動かせない、という事ではない。

■武器の所持数が足りない
武器の所持数は一人8個まで。
練成用にスキルセットを集めようにも微妙にスキルが揃わなかったりする事は多い。
また色々な戦い方が出来るように2種類くらいは実戦用の武器も作りたい。
8個だと少々枠が厳しかったので、もう少し所持数が多ければこの辺がやりやすかった。
ついでに、スキルが一切ついていない初期装備武器は、別枠でいつでも装備出来るようにしておいて欲しかった。

■武器強化関連のインターフェイスがイマイチ
頻繁に使う機能なのにいまひとつ操作性が良くない。
練成スキル作成に必要な武器スキルのセットも確認しづらい。
攻撃力付与のリセットや属性・スキルの消去が出来ないのもマイナス。
縛りプレイがしたかったら弱い武器を常備しておかないとならない。

■熟練度という要素
各キャラクターにはレベルの他に熟練度という要素がある。
キャラ性能の向上以外にも、これを上げていくことがコスチュームや壁紙のアンロック条件になっている。
レベルは経験値入手量を増やせる特技もあるし、ストック経験値を使えば直接使用してレベル上げしなくてもレベルアップできるが、熟練度は実際に操作しないと上げられない。
レベルという成長要素があるのに、別枠でこれが設定されている事がゲーム性の面で意義があるとは思えない。
キャラ選択画面で熟練度が確認出来ないのも悪印象。

■ストック経験値の上限が低い
99999でカンスト。
後半のシナリオで経験値が増える特技を装備していると1面で2〜3万程度は余裕でストックできてしまう事を考えるともう一桁欲しかった。
まぁストック経験値の用途自体そんなに多くはないが・・・。

■手柄を横取りされる事が頻発
味方雑魚、味方武将問わず、割と積極的に敵武将に攻撃を行ってくれるのだが、炎属性でのスリップダメージが大きい事、雑兵大量増加により敵武将のそばに近寄りづらい状況多発、上記処理落ち問題等々が重なりあって、結構止めを持っていかれる。
育成のためには武将に自分で止めをささないとならないので、この「横取り」が頻発するのが相当なストレス。
オプション設定で「自分以外が武将に止めを刺せるかどうか」を設定できればいいのに、と本気で考えるレベル。
プレイの後半は、「いかに味方に横取りされないように一気に倒しきるか」に腐心していた気がする。

■移動ミッション時のNPCの行動ルールがお馬鹿
特定の場所までNPCを辿りつかせるようなミッションの際、周りに雑魚敵が一人でも残っているとそいつらを倒しに行く事を優先して、目的地へ移動しようとしない事が多い。
雑兵の一兵に至るまでこちらが全部掃除してやる必要がある。
お前伝令なんだから早く行け、と。
こっちのお前は砦に逃げ込むんじゃなかったのか、と。

■発言履歴がない、情報履歴のバックログが短い
攻略中事あるごとに誰かしらしゃべるのだが、その発言はその時に表示されるのみで後から見返す事は出来ない。
また○○が撃破された、といった情報や○○を占拠せよ、といった指示等は情報履歴として記録されているが、バックログが短くて後から見返そうとしても既に残っていない事が多い。
発言や情報に意識を向ける余裕がない事もしばしばあるので(難易度が高いと特に)この辺のログはしっかり残して欲しかった。

■弓、鉄砲、特殊忍者
弓、鉄砲は相変わらずのウザさ。
特に難易度が高いと射撃間隔が異常に狭まる上に被弾時のエフェクトも重くなり、、5人小隊相手に延々撃たれて怯み続けてあれよあれよと体力赤、とかザラ。
力タイプでごり押しするかスキルを付けてひるまないようにするかしないとどうしようもなくなる。
戦国で大嫌いだった相撲取りや虚無僧、ボンバーマンなども、若干マイルドに調整されてはいる様だが基本は変わらず。
背後から爆弾で浮かされた後に更に爆弾で延々お手玉され続けて瀕死、とか、もう笑うしかない。

■サバイバルモード
先に進むに連れ敵の性能とルーチンが異常強化されていく。
ルーチンはともかく基礎性能で差を付けられるとどうしようもない。
結局「吹っ飛ばす攻撃の性能が高いキャラを使って、いかに早く相手をリングアウトさせるか」だけの大味なモード。
これにトロフィー設定するくらいなら累計100万斬りとかの方がまだやる気が出た。

■トロフィー条件が非公開だったり一部おかしかったり
ネットで調べれば情報は転がっているご時世なので実際に困った訳ではないのだが、もし不明のままだったら、少なくとも自分はトロフィーのためにやりこもうとは思わなかっただろう。
またギャラリーで確認出来る武器一覧の内容とトロフィーのひとつに設定されている武器入手関連の条件がかみ合っておらず、非常に不親切な仕様となっている。

■モデル鑑賞モードがない
外見が4パターンあるが、実際にステージ開始するまで見る事が出来ない。

■カメラワーク
壁際等でカメラワークが激しく乱れることが多々ある。

■ギャラリー要素が弱い
登場人物が膨大なのだから、せめて使用キャラについては史実上の人物説明程度はあって欲しかった。
また、やりこみ要素の集計などもなくて残念。
累計撃破数や累計撃破武将数、キャラごとの撃破数や撃破武将数、キャラ使用率などがあるとうれしかった。

COMMENT

42型フルHDプラズマ、HDMI接続でのプレイ。
トロフィーコンプした時点での評価です。

他機種版は知人宅で少しやった程度です。
なので、OROCHI ZというかOROCHIシリーズ自体の評価になるかと思います。

旧来のタイプの無双シリーズの集大成、ひとつの到達点と言える出来です。
登場キャラだけでなくシステム面でも過去作の様々な要素を集約、昇華させています。
確立された無双らしさの安定感と、膨大なキャラや多彩なアクションパターンによる熱中度は半端じゃありません。
長きにわたる作業的なやりこみもキャラをとっかえひっかえやっていたら然程苦にはなりませんでした。
面クリア→武器強化の繰り返しで、中々止め時に困る程。

・・・とは言え、PS3版においても処理落ち(キャラステルス)はやっぱり発生。
雑魚の数を増やしたのが原因なのか、それがなくても避け得ぬ現象なのか。
PS2版に比べてマシにはなってるとは思いますが、劇的な改善とは行かないようで、残念ではありました。

ゲーム本編の無双らしい爽快感の高さに反して、それ以外の部分の快適さの低さが気になりました。
特にやっていて余計だなぁコレ、と思ったのは熟練度。
これがなければ快適さに+1でした。
火属性によるスリップダメージが強いのに横取りされる事を警戒しなければならないため使いづらいし、せっかく味方が頑張ってくれても「育成の邪魔するな」という気分になってしまいます。
それ以外にも細々とした「かゆいところに手が届かない」感があるのは勿体無いところ。

グラフィックはフルHD化されているとは言え元がPS2のモデリングなので、悪くはないですが過度の期待は禁物です。
それと、言うまでもなくストーリーモードのシナリオは酷いものです。
お祭ソフトなので文句を言うだけ野暮、という認識が正解かと。
まぁその分、通しのストーリーではないドラマティックモードなどはいい具合に三国と戦国の掛け合いが楽しめますし、OROCHIオリジナルのキャラ達もそれぞれいい味出してます。

他機種版との違いとしては、雑魚数の違い等の他に若干の性能調整や一部演出の修正が入っている模様。
それを加味しても他機種版をプレイ済みの人にとっては微妙でしょうが、OROCHIシリーズは未プレイでそれ以前の無双シリーズはやった事がある、という人には最適なんじゃないでしょうか。
無双シリーズ自体未経験の場合は・・・登場人物が多すぎて訳が分からないかも知れません。
一応歴史上の人物を元にしているとは言えアレンジが強烈だし、いかんせん96人も居るので、個々のキャラクターの掘り下げまではほとんどフォロー出来ていません。
なので、元の人物を知っているかいないかに関わらず、かなり唐突な印象を受けると思います。
元の人物や無双シリーズ上での人物像に特に興味がないのであれば上記はデメリットにはなりません。


難易度は4段階から任意で選択可能。
最弱だと敵武将は一切ガードして来ないし雑魚や弓などの攻撃を食らっても殆ど怯まないのでホントに楽です。
3段階目あたりからスーパーアーマー付きの「力」タイプでのゴリ押しか無双ゲージを消費してのカウンターを駆使するかしないと雑魚の攻撃で怯みまくって何も出来なくなります。
そして最上難易度はキャラも武器も育てきった状態で挑んでも気を抜くと瞬殺される世界。
使い勝手の悪いキャラだと尚の事。
まぁバランスブレイカーな練成スキルがあるので、それをつけてしまえばどんな敵も楽勝にはなりますが、それはそれで味気ないので良し悪しと言ったところでしょうか。
という訳で難易度の面でも間口は広いと思います。

   
プレイ時間:100時間以上(クリア済)
rufさん  [2009-04-27 掲載]

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総合ポイント
72
(難易度)
2.06
レビュー数
31
スコアチャート 無双OROCHI Zレビューチャート

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【60点以上】
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