PlayStation mk2 :: PS4評価レビューサイト

GOOD!

グラフィック：５点
いままでグラフィックで凄いのはいくつもありました。私もこのレビューサイトで、他の作品に何度か５点をつけました。が、この５点は格別です（本当は７点くらいつけたい）。その理由は二つあります。

●他と比較して恐縮ですが、『キルゾーン２』も、他機種の『ギ○ーズオブウォー系』もすごかった。が、このゲームは一線を画してます。それは、「美しさ」。先に挙げた２作品は、「リアル」で「ナチュラル」であっても、暗くてグロい。今作は、「ナチュラル」で「美しい」。心地よいってわけです。絶景ポイントなんか、足止めて眺めちゃいましたからね。

●「光」「空気」の表現が突き抜けてました。「水」の表現が前作から注目されていましたが、加えて「光」の表現が素晴らしかった。懐中電灯の光、映し出される影、太陽の光、木漏れ日などすごくナチュラルでした。「光」が加わったことで、「空気」が感じられました。チベットの、寒いが乾燥した空気。地下のじめじめした空気など。同じ明るさでも朝か夕方かまで感じられるほど。

熱中度：５点
特にストーリーモードではまってしまいました。そのおもしろさは、他の方々が書かれてますのでほぼ同じとして割愛するとします。いわゆる「ムービーゲーム」。『ＭＧＳ４』や『龍が如くシリーズ』など、なじみのタイプ。ブルーレイをイカし、豊富にムービーも入れ、ゲームのテンポとしてとてバランスがよい。他のゲームでは、チャプターごとにロードが入ったりして中断され、そんときにジュースを飲んだり、少し目を休めたり。ただ、それがやたら長かったりするとストレスになります。このゲームでは、各所のムービーシーンがその役目を果たしており、しかもそのムービーも目を見張るほどのグラフィック。思わず見入ってしまう。ゲームプレイとムービー堪能のバランス、緩急の付け方が抜群で、疲れずに進められました。

満足感：５点
完成度が高く、クリア後のヤリ込みも充実しており、オンラインが備わりそれでいて発売元がソニーなので、他と比べて安い！フル満足しないわけがありません。

快適さ：５点
ゲームに入ってしまえばロードがない。死んでもロードなく直前からのリトライ。操作性における理不尽さもほぼなし。

戦闘モードが大幅に進化してました。他の皆さんも書かれてますが、ステルスアクションが加わったことで、幅が広がりました。前作では、自陣と敵陣がなんとなく分かれてたのが、今回、広い戦闘フィールドなどでは、走り回ったり、隠れて後ろをとったり、よじ登って高いところから攻撃したりとずいぶんと戦闘の質がかわりました。倒す敵の優先順位を考えるなどの戦略性も加わり、格闘アクションの種類も大幅に増えました。結果、戦闘シーンの楽しさが倍増しました。オンラインの「サバイバルモード」のような感じです。これは大変よかったです。

BAD/REQUEST

制作者、しいてはゲーム業界全体に問いかけたいことです。
今作で、戦闘に幅ができたことは先に触れましたが、それでも、やはりどうしても「敵を殺して進むのがゲーム」なのでしょうか。いったん戦闘にはいると、殲滅しなきゃ進めません。こっちが先に敵集団を見つけても「回避」の選択がない。ストーリー全体から考えて、やむなしの場面もあるでしょう。でも、インディー・ジョーンズはこんなに殺さなかったですよ。戦闘の全部が全部、殲滅というのは私には受け入れがたかった･･･。唯一の救いは、格闘で失神させることができたこと。序盤に麻酔銃が少しだけ出てきましたが、あれは残しておいてほしかった。
とはいえ、前作は何が何でも全滅、今作はステルスが加わり、多少野蛮さが減り、私としては大歓迎でした。もし次回作があるとするならば、ぜひ、「戦闘回避」の選択導入もお願いしたいところです。「やつらはどこだ！」なんて声を聞きながら、こっそり先に進んじゃうとか、面白そうじゃないですか？

COMMENT

歴代ＰＳ３のゲームの中で、ベストゲームの中の一つであり、その中でもかなり格上だと私は思っています。さらに、ＰＳ３のゲームの方向性もばっちり見させてもらいました。大容量のブルーレイならではの、美麗なグラフィックと、豊富なムービー。そしてcellを駆使した激しい演出。もちろん超優秀な制作者が生み出した素晴らしいゲームデザインあってのものですが、これはＰＳ３以外ではできないでしょう。ゲーム業界全体で、奇をてらってウケを狙う風潮が蔓延しつつある中、ゲームの王道中の王道を突き抜けていった今作は、賞賛に値します。本当に面白かったです。