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【PS3】End of Eternity(エンド オブ エタニティ)

発売元 セガオフィシャルサイト
発売日 2010-01-28
価格 7980円(税込)
レーティング 【B】12才以上対象 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon(廉価版)
タギングトップ3
タイトル概要 ■ ジャンル:RPG
■ プレイ人数:1人

【廉価版】
■ 発売日:2010/12/09
■ 価格:3,990円



オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
5pt 4pt 3pt 4pt 4pt 4pt 3pt
総合点
80pt

GOOD!

◆オリジナリティの高さ
ゲームシステム、戦闘、フィールド等、クセは強いが一点物の斬新さが各所に見て取れる。
こういう意欲的な挑戦作はトライエースならではだと思う。

◆戦闘の醍醐味
武器が銃のみ、メンバーが3人だけという縛りと共に、キャラクターのLVUPや武器のカスタマイズが攻撃力の増加に直結しない等一癖あるシステムの中で、味方の強化や装備の組み合わせを考える下準備と、ISゲージという攻守の要の命綱をやりくりしながら戦闘中の戦術を試行錯誤するゲーム。
脳筋で突っ込むと全く歯が立たないような戦闘もあるため、リトライも必須。
それだけに、自分の考えた戦法が上手くいって強敵を倒した時の達成感が非常に高い。
また繰り返し強敵を相手にしていくうちに、プレイヤー自身のスキルが上がっている事も実感出来る。
アクションポーズと動きが豊富なのでのでアクションゲーと思われがちだが、攻撃や移動中に多少タイミング操作がある程度で、実際はストラテジ8:アクション2程の割合。
最初からそれを念頭に置けば、楽しみ方の深さにどっぷり浸れる。

◆フィールドマップ
ヘキサというアイテムをパズルのように組み合わせて使い、解放地域を広げていく事で、行動範囲が広がっていくのがワクワクする。
ターミナルという様々な効果をフィールドに付加させることにより、戦闘に利用するシステムも面白い。
これを有効利用するかしないかで、攻略難易度に差が出てくるので侮れない。

◆キャラクターの魅力
メインキャラが敵味方共にかなり個性的。
それでいて皆不思議と好感度が高く、そのキャラクター性に引っ張られて、各イベントも非常に高いクオリティとテンションになっている。
リアルタイプグラフィックでありながら、キャラ芝居が愉快痛快に楽しめる所もいい。
戦闘中の掛け合い台詞なども、ストーリー関連ありコントありと多岐に渡りかなり凝っている。

◆世界観とグラフィック
退廃的で閉ざされた世界と機械に支配されている生活という設定に合わせた、灰色で鈍い色味が無機質感を出していて、とてもいい雰囲気を作っている。
緻密さや精密さにはあまり興味がないのでその辺の善し悪しは分からないが、PVで初めて見た時とても画面に惹かれた。

◆身の丈ストーリー
良くも悪くも主人公達が見聞きした範疇、身の丈でしか話が展開しない。
世界の謎や政治の裏事情に触れて尚、それに全く興味のない主人公達ゆえ、プレイヤーにも神の視点特権は与えられない。
自分は前者なのでこちらに置いたが、身の丈視点に納得出来るか説明不足と感じるかの違いで、ストーリー評価は大きく分かれると思う。
全体的な纏まりは結構コンパクト。

◆コスチューム替え
オマケ要素ではあるが、リアルレンダでイベントシーンにも反映されるため見た目が変わるだけでもイメージが随分変わる。
お約束なネタコスもあって、着せ替え楽しいです。(笑)

BAD/REQUEST

◆敷居の高さ
戦闘に関しては闘技場のチュートリアルで基本的な事は学べるし、一応必要なことは取説に記述されてはいるのだが、いかんせんどれも目新しいシステムなので理解したり覚えたりすることが非常に多く、その割に説明が結構なおざり。
自身で積極的に確認したり試していかないと、知らないままプレイする事というのもよくある。
システムを理解して応用出来るようになってからが醍醐味のゲームなのに、戦闘の小技を街のNPCが小出しに教えてくれるとか、いくら何でも情報提供が消極的過ぎる。
説明ボタンをこそっと配置しないで、もう少し積極的に説明へ誘導するような措置をしておかないと、不親切や理不尽な部分の多さに冒頭で投げ出されても仕方ない。

◆サブミッションの必要性が薄い
章立ての中にメインストーリーミッションが1本しかなく、他全ての任意ミッションはやってもやらなくても大して影響のないただのお使い。
こなした報奨も有り難みが微妙な物も多く、周回に入ってしまうとほとんど放置。
それと共に行かずともいいエリアがいくつもあり、無駄が多く感じる。
サクサクストーリーを進められる点では悪くないのだが、ミッションを請け負う職業という設定なのだし、もう少しキャラクターやストーリーの認識を深めるためのサブミッションぐらいはあってもよかったように思う。
もしくは、2周目以降に出てくるミッションなどの周回要素も欲しかった。

◆闘技場の配慮不足
ランクが50まであり次へのランクアップに3戦、1ランク制覇に10戦しなければならないのが、作業感満載で非常にだるい。
更に賞品として貰える各種コインの所持上限が999枚なのに、コイン交換が下位→上位へしか出来ず不親切。
最終的には景品交換に一番数が必要な下位コインが最も足りなくなり、ランキング1位になっても低ランクの雑魚と延々と戦う羽目になり、だるさに拍車を掛ける。
『ルーチンワークはマジ勘弁』って、それはこっちの台詞だよ……

◆戦闘中敵ターゲット切り替えとカメラアングル
配置図で敵が確認出来るのに、実際の画面で視認出来ないと例えすぐ近くにいても通常ターゲット選択出来ないのはとても不便。
IA中のターゲット切り替えも、画面上の平面距離判定という難解さのため、切り替え順でいきなり奥の物陰にいる敵にターゲットが移ったりして慣れないとかなり混乱する。
カメラワークでは、戦闘中キャラが画面の端等に行くとそれ以上引きが出来ない為か、いきなりカメラが地面にめり込んで煽りアングルになったりする。
その状態でも画面視認のターゲット変更のため、無理矢理IAで適当な所に移動するという無駄行動を強いられる。
とりあえずターゲット切り替えの配置図管理と、キャラのその場方向転換動作を実装するだけで解決したと思うのだが……。

COMMENT

体験版をやって興味を持ち購入。
完全新作だけに細かい所の配慮不足や練込み不足はあるが、それを勢いで引っ張ってしまうぐらい意欲的な作りにはとても魅力を感じた。
久々に止め時が分からないぐらい熱中してプレイ。
ただしあちこち尖ったクセがあり決して万人向けなお手軽ゲームではないと思うので、ここのレビューだけで判断せず、動画サイトで実際のプレイ画面などを見て琴線に触れるものがあってから購入判断する事をお勧めする。
質のよい新作タイトルなので、このシステムをより練り込んだ次回作にも期待したい。

   
プレイ時間:100時間以上(クリア済)
pochi-tamaさん  [2010-02-25 掲載]

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総合ポイント
77
(難易度)
3.12
レビュー数
73
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【標準偏差】
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