【PS3】Deus Ex(デウスエクス)
発売元 | スクウェア・エニックス (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2011-10-20 |
価格 | 7980円(税込) |
レーティング | 【Z】18才以上のみ対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:アクションRPG ■ プレイ人数:1人 |
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発売元 | スクウェア・エニックス (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2011-10-20 |
価格 | 7980円(税込) |
レーティング | 【Z】18才以上のみ対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:アクションRPG ■ プレイ人数:1人 |
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GOOD!
これはステルスの要素ゆえに、メタルギアソリッド系統とよく比較されると思うが、自分はどちらかと言うとこの作品のムードは同じ小島秀夫監督作品で言うなら「スナッチャー」「ポリスノーツ」あたりのアドベンチャーゲームを、現代版に進化させたように見える。
本作は近未来ということでブレードランナー、攻殻機動隊とも比較されると思うが、ビデオゲームの中で繰り広げられる近未来光景ってことでは、初期プレステの見せたCGによる「ファイナルファンタジー7」のミッドガル、クーロンズゲートのネオンサインの禍々しさという近未来の光景に直結していて、デウスエクスの都市光景はある意味ではミッドガルの光景や、クーロンズゲートの光景が現代の技術で仮にリメイクされたとしたらこうなるのではないかと見えた。特に上海の上層と下層にヒエラルキーが分かれた都市の作り込みはミッドガル的な光景とクーロンズゲート的な光景のミックスにすら見え、かつてのプレステ時代が見せた近未来の光景に思い入れがあるだけに圧巻だった。
本作は思うに現代の技術でアドベンチャーゲームを作ったら、という意味で見れば非常に優れているものと思え、「LAノワール」がその意味で2011年に鳴り物入りでリリースされ、確かに挑戦を感じる出来であるが、アクション・レース・探索などなど全てのゲームジャンルを飲みこめば飲みこむほど輝くだろうオープンワールドのベースでは新たな仕様が窮屈なように見える中では、本作は調べてみれば歴史あるPCゲームなのだがそちらの流れの方がずっと上手くいっているのでは?と感じた。
そういう意味で本作のディテールの細かさは凄まじく、プレイヤー自らで新聞から、落ちている本から、TVから、街角で話し合う人々の会話から、ラジオから、パソコンをハッキングしてメールを盗み見ながら世界と変化する時代状況を知りつつ、様々なイベントをこなす中で最終的にこの作品が提示する命題に対してどういった結末をプレイヤーは求めるのか?を考えさせ、あらゆる想定される結末と想定される世界と時代を作り込んでるあたりも北米ゲームの良質なストーリーの味あわせ方だと思った。
以上の感想ゆえに、アクションの快感というより、どちらかというとアドベンチャーゲームの快感に近く、実はスナッチャーやクーロンズゲート、場合によっちゃイブ・バーストエラーとか神宮司が好きという人にさえ強く喚起させる可能性が高い。
BAD/REQUEST
ボス戦。ここまで多彩なシナリオ攻略方法を許容するスタイルでありながら、ここでは戦闘用に成長させてないと行き詰り易いように思う。単純にボスとの駆け引きが面白くなくてここで難易度を下げてしまって、やはりデウスエクスの世界と時代をハッキングやTV、本や人々の会話などで推察していくという方向にシフトした方が楽しめると思った。もうmk2内でも「アクションゲームとしては辛い」という意見が出ているがそれは正しく、繰り返すが本作は「進化したアドベンチャーゲームを遊びたい」という人の方が親和性高いと思う。メタルギアとかCOD:MW期待してると肩透かし食うぞ!というか。LAノワールに残尿感があったと言う人ならスッキリするかもよ!というか。
が、ちょっと字が小さいっつう問題が!これ最近のワールドワイドにリリースされるゲームゆえの言語の問題で、世界各国の言語を変換して乗せられるようにするため文字の大きさを平均値にするとこうなるせいなのか?と邪推するんだが、ここはちょっとネックではあった。
あとは本作でシリーズに興味を持っても、話が繋がってるという初代デウスエクスが出回ってなくて買いにくいことか。
COMMENT
アニメとか漫画とかでサイボーグですよなんつってももはや新味は無いが、極めてリアリスティックに社会全体に人体を機械化していく技術が導入され始める時代の社会の様々な階層の思惑や反応を描いたことで、本作全体で提示されるテーマというのは非常に今日的なもので、日本ではタイムリーなリリースになったと思う。
というのも、実際日本で原発事故が起こり、そこで巻き起こった様々なサイドの議論のテーマの中心に「原子力という制御可能かどうか怪しいオーバーテクノロジーの成否」があったのだと思われ、あんまり現実の社会問題とゲームを照らし合わせるのは読んでて冷めるところがあるかもしれないが、本作のそうした未来に関わるオーバーテクノロジーの可否という命題に対し、目の前にある世界と時代状況のシミュレーションの能力は非常に優れており、最終的にプレイヤー自身がそうした命題に対して結論付けさせるように意識参加させる構成は、ほんのすこしマイケル・サンデル教授の正義に関する議論に似た感銘がある。
まあそういう構成の堅苦しさとか、そういう命題が鼻に付くというもっと細かい好き嫌いもあるとはいえ、人体拡張技術の可否という命題を中心に様々なゲームシステムと世界観が一体になり、真相を探り結論を考えさせるという作品全体の出来は、自分はこれが一番進化したアドベンチャーゲームだと感じた。
惜しむらくは、何か反・人体拡張技術俳優みたいのがいるとして「絶対機械化なんてしないナチュラルボディのオレと喧嘩で勝負しろ」という山本太郎さんみたいのがアダム・ジェンセンに吹っかけてこないくらいだった。