【PS3】バットマン:アーカム・シティ レビュー
発売元 | ワーナー エンターテイメント ジャパン (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2011-11-23 |
価格 | 7980円(税込) |
レーティング | 【C】15才以上対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon(廉価版) |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:アクション ■ プレイ人数:1人 ■ 限定版:14,800円 【廉価版】 ■ 発売日:2012/07/05 ■ 価格:2,980円 |
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 5pt | 4pt | 5pt | 4pt | 4pt | 3pt |
86pt
GOOD!
前作未プレイ、メインストーリークリア、サイドミッション8割消化、チャレンジ半分ほどプレイ
まだすべてをプレイしつくしたわけではないが購入の参考にしていただくためレビューする
ストーリー・・・前作のキャラ選別はアーカムアサイラムという舞台と製作者が品質の高いバットマンゲームを作りたいという考えからコントロールされていた。しかし本作はほぼ映画だけの知識しかない私でも知っているヴィラン(敵)が次々と登場している。個性の強いヴィランを複数登場させながらもストーリーに大きな破綻は見られず、しっかりヴィランごとの見せ場が活かされている点は脱帽。マーク・ハミル氏が本作でジョーカー引退を表明したことでも有名だが、CVも物語の雰囲気を損なわない素晴らしい配役になっている。
映画でも浮いてしまう破天荒なキャラと漫画では再現しきれないダークな雰囲気を共存させている。ゲームというコンテンツだからこそ表現できるバットマンと思わずにいられなかった。
グラフィック/サウンド・・・キャラクターの造詣は見事。攻撃を食らうとバットマンやキャットウーマンの身体に傷が付くなど芸も細かい。本作最大のポイントであるオープンワールドもしっかりゴッサムシティの狂気に包まれているという没入感に浸らせてくれる。
サウンドは映画「ダークナイト」を意識された曲調で緊張と高揚を促進するアクセントになっている。
熱中度・・・スニーキング、戦闘ともに高度なプレイングが要求されているわけではないが、バットマンを強化しても気を抜けば圧倒いう間にやられてしまう味付けは見事。だが個人的に本作最大の面白みは「なぞ解き」にあると思われる。リドラートロフィーに代表される膨大なやり込み、ボス戦でもガジェットを駆使し、ボスの弱点を突いていく必要がある。頭は少々疲れるが、細かい部分にも達成感が仕組まれており、ついつい時間を忘れてプレイを進ませたくなる。
オープンワールド・・・本作最大の特徴なので表記しておく。マップは広大とは言えないが、バットクローで次々と建物を移動し、グライドでダイナミックに滑空するプロセスが非常に気持ちがいい。乗り物は登場していないが、アーカムシティは建物が密集しているためこちらのほうが圧倒的に便利である。
上記のリドラートロフィーに代表されるように探究要素がかなり濃く、存分に箱庭を味わいつくす体感ができる。広大な「GTASA」よりも「GTAVC」の限られた空間の密度が好きな人は絶対に肌が合うだろう。
BAD/REQUEST
ロードの長さ・・・これはPS3というハード上の問題もあるかもしれない。謎解き要素が強く、戦闘も気を抜けばやられるためゲームオーバーからのチャックポイントは親切でもそこまでのロード時間が少々長い気がする。
自由度・・・ストーリーを普通に進めるとフィールドから建物へという流れが続く。建物内での活動が非常に多いため、クリアして隠し要素を解放していくまでは閉塞感を受け続けてしまった。サイドミッションもメイン攻略に応じて、または武器の強化がクリアの条件になるため気軽に脇道にそれることがしにくい。
クリア後は引き継いだニューゲームと探索を続けることができるが敵の配置をもう少し緩く設定してくれてもよかった。銃撃にさらされ探索が多少困難なことになる。
なぞ解き・・・前作のプレイヤーは問題なく受け入れられると思う。だが公開されているPVはスニーキングと戦闘に特化されているためプレイすると以外となぞ解きをずっとやり続けている印象を受けるだろう。ボス戦もただガードして殴るといったものではなくなぞ解きそのものがボスも存在するためアクション性を求める人には向かないだろう。
ストーリー・・・ラストの盛り上がりは悪い意味で「ダークナイト」のように言葉にできない消化不良感が残ってしまった。ラスボスも「これが?」と思う内容で、あっさりと終結する。
COMMENT
プレイした素直な印象は「ゼルダの伝説」。適度なアクションと謎を解いた時のあの高揚感。アクションアドベンチャーの完成系がここにある。
素材となったバットマンへの深いリスペクトはもちろん、国産、海外を含め過去発売された優秀なゲームシステムを多く踏襲し、一つの作品として昇華されている。「ゴッドオブウォー」と同じくこれから発売されるアクションアドベンチャーはアーカムシティを目指して作られる可能性だってある。
斬新なシステム、新しいゲームを求めない人には向かないかもしれないが、安定したクオリティの高さを求める人には間違いなく勧められる。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
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4pt | 4pt | 4pt | 5pt | 4pt | 3pt | 2pt |
81pt
GOOD!
前作プレイ済み。
メインストーリーはクリア済み、進行度は75%程度。
・世界観;バットマンのダークな雰囲気がいいかんじに再現されています。音楽などもかなり雰囲気がよく、盛り上げてくれます。
・グラフィック;普通にきれいで、背景やザコ敵も細部まで作りこまれており、製作者の愛を感じます。
・熱中度;多くの方も書かれていますが、タイミングよくボタンを押すことでかっこいいコンボが決まっていき、自分の上達が感じられ、はまります。ステルスアクションも動きの種類が多く、見てて楽しいです。
・オープンワールド;前作ではエリアごとに区切られていたのが、本作では遠景に見える景色まで自分で近づくことができ、途中で悪いやつらをこらしめていく、みたいな自由を味わえます。ストーリー上、目指すべきチェックポイントがあるのですが、それを制限と感じるかどうかは自分次第でしょうか。
BAD/REQUEST
・ロードが長い;場面によっては、気を抜くとすぐやられてチェックポイントから再開、みたいな流れなのに、その度のロードが(前作と比べて)長めな気がします。雰囲気が壊れるほど長い、ってわけではないですが、気になります。
・操作性;その場でジャンプができない、登れると思った壁が登れない、水におちても自動的に飛び出てくるところとゲームオーバーになるところがあるなど、少しだけ疑問符がつく場面がありますが、大勢に影響は与えません。
・謎解き;フィールドに散らばる謎を探して解いていくわけですが、前作をやってる方は大丈夫だと思いますが、初めての方は少しとっつきにくいかもしれません。ストーリーを進めながらだったらいいですが、クリア後だと若干作業感が出てしまいます。
COMMENT
・気になる点もありますが、期待はずれなゲームが多い中、かなりおすすめできる良ゲーだと思います。アクション好きにはもちろん、洋モノに抵抗がある方でもきっと満足していただけると思います。
HDMI 32型
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
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4pt | 4pt | 4pt | 4pt | 4pt | 4pt | 2pt |
80pt
GOOD!
・前作プレイ、および、クリア済。
・前作同様。映画などのバットマンの世界観を忠実に再現している。
ワーナーが開発会社買い取るのも納得。
・前作より、使用ガジェット(様々な道具)がしようでき、
さらに遊びの幅が広がった。
・バットマン、キャットウーマンにアクションの違いがあり、
それぞれ個性もあるため、操作にマンネリしない。
・格闘が楽しい、大人数に対し、無傷やコンボを決めたら、
達成感があり、とても楽しめる仕様になっている。
・細かい点だが、前作はバットマンがおっさんのような走り方だったが、
今回は、スマートに描かれていて、おっさん臭い走りがなくなった。
BAD/REQUEST
・前作より、確かにマップは広がっているが、
街の真ん中が、禁止区域と無駄に場所をとっているため、
どうしても、少し狭いような気がするという気分になる。
・ロビンがストーリーで使用できない。
・前作もあったが、バットモービルなどが使用できない。
・謎解きは、リドラーの謎解きぐらい。
あとは、誰でも状況からして、すぐ分かる謎ばかり、
このリドラーの謎が飽きる。そんなのいらないから、
ロビンを使えるようにしてくれよ。
COMMENT
良作だと思います。買って損はありません。映画でも登場した悪役が登場するので、
ファンや映画を見た方は、さらに楽しめると思います。
REGZA 32インチ HDMI
Amazonレビュー
レビュー日: 2014-03-07
GOOD!
非殺傷で敵を撃破していく戦闘システムが非常に面白い。ときにステルスで1人1人こっそりと撃破するシーンもあれば、集団を相手に大立ち回りする場面も。単純にボタン連打で戦うシステムではなく、タイミングやカウンターでリズム良くボタンを押していくとコンボが繋がり有利になる。このシステムがプレイしていて非常に小気味よく爽快感があってGOOD。コンボが貯まると使えるスペシャル技やガジェットなど駆使できる要素が多様で、非常に幅の広い攻略が出来るのも○。
戦闘のバランスも絶妙で、バットマンは銃器などに対しては不利なため闇雲に戦うだけではあっという間にやられてしまう。そのため優先的に倒す敵を考えたり、足止めに利用するガジェットを仕込んだりと様々な攻略手段があり、それを会得していくとやられがちだった戦闘も徐々に熟れて立ち回れるようになる。自然と技術が身について上達している自分に気づく。このバランス加減はプレイしていて非常に気持ちよかった。
密度の濃い箱庭空間が用意されており、細かいところまでよく作り込まれている。無駄に広いだけのオープンワールドとは一線を画す出来映え。移動もグラップリングと滑空を駆使して快適に飛び回ることができ、バットマンを思う存分満喫できる。飛び回っては見つけた暴徒を鎮圧していくという自警団プレイが思いのほか楽しく様々なところを探索してしまった。
オープンワールドから入ることが出来る建物(いわゆる攻略ダンジョン)が6〜7つあり、ここは入り組んだステージ構成と敵が配置されていて、ダンジョンを攻略する構成へと切り替わる。攻略ルートを考えたり内部を探索したりと、こちらも密度の濃いゲームプレイが魅力的。外(オープンワールド)も中(ダンジョン)も一切の手抜きが無く非常に高いレベルで作り込まれていると感じた。
メインのストーリーは様々なヴィラン(バットマンの敵となる怪人)が登場し豊富なカットシーンと共に描かれていく。このパートの演出もレベルが高くアクションパートにシームレスで挿入されるためプレイのテンションそのままに楽しむことが出来た。フィールドに登場するNPCにも様々な会話パターンが用意されておりストーリーを掘り下げるのに一役買っている。オープンワールドにありがちな質素なカットシーンではなく、非常に重厚で格好良くバットマンが描かれており見応えがあった。
グラフィックは良く描き込まれており、煮えたぎるような製鉄所や凍てついた博物館など豊富なロケーションに胸が躍る。背景のオブジェなど細かいところの作り込みも相当なもの。キャラクターも表情豊かに喋り、動きまわる。モブキャラにも手抜きが無く衣装や持ち物など細かくデザインされているのには驚いた。制作者の尋常ではない気概を感じる。
メインのストーリーを追うだけなら10時間程度でクリア可能だが、本作には様々なサブクエストや収集物などのやり込み要素、戦闘パートでハイスコアを狙うリドラーチャレンジなど豊富な攻略要素がこれでもかと盛り込まれており、ボリュームは十分。強くてニューゲーム的な二週目も用意されており、もうお腹いっぱいである。
オープンワールドでありながらロード周りは非常に優秀。ゲームの起動が速く、最初のロードこそ15〜20秒程度かかるがマップからマップへの移動は数秒のロードで済む。デモシーンの前後もロードレスで進むため、プレイのテンポが非常によい。
BAD/REQUEST
リスタート時のロードが15〜20秒と少しだけ長く感じる。慣れないうちは戦闘で割と倒されてしまうことが多く、すぐにリトライできないというのはストレスが溜まった。ゲームオーバー時にヴィランから手痛い一言が貰えるのは演出として面白かったが・・・その間にもロードして欲しかった。
戦闘で使うボタンのパターンが多く、最初は戸惑うと思う。全てのボタンを使用する上、ボタン同時押しなど様々な組み合わせが必要となるため初心者には敷居が高いかもしれない。だがそれだけバリエーション豊かな操作が可能なのも事実ではある。
オープンワールドを飛び回ることはできるのだが滑空をスタートできる高い建物は限られているため、基本はビルとビルの合間など、割と狭い空間を縫って飛ぶことになる。もっと上空を頻繁に飛び回ったり高所から俯瞰できる開けたスペースがあったら良かった。またフィールドの真ん中が進入禁止エリアとなっているため、どうしてもフィールドが手狭に感じるのはちょっと残念。
バットマンということなので行動中は基本夜のみ。暗がりのマップばかりなので閉塞感が常に漂うのは好みが分かれるところ。刑務所の街という設定なので当たり前といえば当たり前だが・・・。
COMMENT
バットマンとして思いっきり活躍できるフィールドが十分すぎるほど用意された珠玉のゲームです。キャラクターとストーリー性、それにゲーム性がこれほど高い次元でマッチした作品は中々ないのでは。アーカムシティにどっぶり浸り一気にプレイしてしまいました。サブ攻略などまだまだやれることは山積みです(笑)操作がやや複雑な面もありますが、それを自然と克服できるゲームデザインとなっているため是非手にとって遊んでもらいたいタイトルです。バットマンに精通していなくても十分楽しめますし、背景を解説するアーカイブが豊富に用意されているのでそこも安心。廉価なベスト版が出ましたしファンならずとも是非。