【PS4】アンチャーテッド 古代神の秘宝 レビュー
発売元 | ソニー・インタラクティブエンタテインメント (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2017-09-14 |
価格 | 5292円(税込) |
レーティング | 【C】15才以上対象 犯罪 暴力 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:アクションアドベンチャー ■ プレイ人数:1人(オンライン:最大10人) |
- 総合ポイント
- 79
- (難易度)
- 1.75
- レビュー数
- 4
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 5pt | 3pt | 4pt | 4pt | 4pt | 2pt |
80pt
GOOD!
※アンチャ1~4、ラスト・オブ・アスをプレイ済。4以外はオフライン要素をトロフィーコンプリート(最高難易度クリア含む)。
※TPS・FPSはウォッチドッグス1・2、RDR、バトルフィールド4キャンペーン、ディスオナードなどをプレイ済。
※その他ソウルシリーズ、ウィッチャーシリーズ、ホライズンなどが好みです。
※マルチ要素があるようですが未体験です。ストーリー部分だけのレビューとなります。
前作『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』(通称「4」)のDLCとして開発され、規模が大きくなったため単体スピンオフとなった作品です。2で初登場したクロエ・フレーザーと、4で初登場したナディーン・ロスが主人公となっています。
■シリーズ未経験者向けの情報
・敵対勢力と争いながら遺跡探索と謎解きを進めていく、アドベンチャー作品です。
・ゲームデザインは非常にシンプル、ごく基礎的なTPS(第三者視点シューティング)です。弾数以外のパラメータは特になく、アクションゲーム初心者でもとっつきやすい部類です。
・戦闘難易度は初期で4段階、追加でもう1段階。入門者向け難易度では、標準で照準アシストがつきます。
・TPS以外に、パズルによる謎解き場面があります。乗降自由な自動車を使った自由探索パートもあります。また、ゲームクリア目的外の収集要素が充実しています。
・道順に悩んだ際にはヒント表示が出る(十字ボタンを押して応答するまでは内緒)、同行者が教えてくれるなどの配慮があります。
・本シリーズの最大の特長は、ジャングルなどの大自然とそこに潜む巨大な遺跡を描く美麗なグラフィック、映画顔負けのド派手な演出です。毎作、PSプラットフォームでの最高峰クラスの品質で、本作も例外ではありません。
・数々のピンチ演出は単なるムービーパートで済まされることは少なく、遺跡探索や戦闘シーン、会話ムービーなどから流れるように移行し、「崩れ行く遺跡から急いで脱出」「強力な射撃から遮蔽物に隠れる」など、平時と首尾一貫した適切な操作が求められることのほうが多いです。
・ゲーム開始時に長いロード時間がありますが、それ以降はありません。ゲームオーバー時も即座にリスタートします。チェックポイントも細かく、敵アジト攻略時は一定人数撃破ごとにオートセーブされます。
■シリーズ経験者、特に前作ファン向けの情報
・過去作ではサブだった登場人物たちの細部を埋めていくストーリー。
・4にもあった自由探索パートがあり、探索のしがいは前作よりもやや強化。
・ダイナミックな遺跡と謎解き、各種ピンチ演出も相変わらず。また、前作までより強化されてる部分も。
・前作で増えた新要素・新アクションはそのまま踏襲。
BAD/REQUEST
バッドというほどではありませんが、注意点を。
■シリーズ未経験者向け:ストーリーはシリーズ経験推奨
1~4の主人公だったネイサン・ドレイクをはずし別の主人公を据えてはいますが、「新章開幕」「リブート」といったような、切り離された作品ではありません。2や4のストーリーを知っていると、より楽しめる内容です。よって、ついていけない部分があるかも知れないことに留意してください。
■シリーズ未経験者向け:ゲーム部分の骨太さは無いですよ
ゲームをやりつつ映画的な演出を楽しんでしまおう、という作品です。映画的であるがためにテンポ重視、徹底的にシンプルにしてあり、アクションゲーム初心者や、ゲーマーの「たまにはゆるいのを」といったニーズに対応した作りになっています。
パラメータ数値とにらめっこしたり、各種スキルを育てていったり、ロールプレイを楽しんだり、トライ&エラーで戦略を突き詰めていったり、という要素はありません(シューティング初心者なら、トライ&エラーはそれなりに楽しめると思いますが)。
■シリーズ経験者向け:序盤はたるいかも
アンチャ3、4あたりは序盤からピンチ演出が頻発し、かなり贅沢な作品になっていましたが、本作は全体的に短く、序盤が抑え目なので、ちょっとたるく感じるかもしれません。また、自由探索パートの強化は、好きな人には好作用しますが、「とにかくぶったまげた演出が欲しいんだよ!」という層には逆に働くでしょう。まぁ、あくまで自由探索ですので、必要なところだけちゃっちゃと回るのも自由です。中盤以降はご心配なく、いつものアンチャです。
■その他:音声について
洞窟内などで離れた位置にいるナディーンの声が聞こえづらいです。「背後の滝の音」などは適切に聞こえるので、当方のサラウンド設定の問題ではなさそうです。細かい台詞も逃したくない方は、字幕を併用するといいでしょう。
また、ランダムにバリエーションをつけるべき部分の音声が毎度一緒、という点がちらほら。例えば、収集要素探索をしながら車を乗り降りするたび、クロエが毎回まったく同じ台詞を・・・ノイローゼになりそうで、音声オフってしまいました。
COMMENT
初見は上級で挑戦。適度に死に、クリアまで9時間でした。収集要素コンプに、追加で正味6時間くらい?
品質はアンチャーテッド4と同等と考えてよいですが、分量は1程度です。当初はDLC企画だったから、仕方ないですね。むしろ「それにしてはずいぶんと盛り込んだなぁ」と感心する内容です。しかも4の初回購入特典所持者には、約束どおり無料配布・・・とんでもないですね。
序盤の丁寧なチュートリアルを見るにつけ、本作からの購入者を意識したつくりにしていると思います。でも、BAD欄に書いたように、4までのストーリーの流れを見ておくのが一番の楽しみ方のように思います。
ただ・・・アンチャーテッド1は古い作品で、今の常識からすると粗いところが多いです。1を見て「なんだこんなものか」となってしまうのも心配。本作か4を体験して、気に入ったら過去作購入、という選択もありかも知れない。なかなか難しいところですね。
オリジナリティ:4点。ゲーム作品群における本シリーズのオリジナリティは十分ですが、本作単体がシリーズ内で傑出した特長を持っているわけではない分、満点はつけられないですね。
グラフィックス:5点。今年始めのホライズンがジャングルなどの表現で同等のことをやってのけましたが、人物グラフィックの高品質さや遺跡・街並みの緻密さ・多様さまで含めると、やはり格の違いを感じます。どうせ両社や他社が、いずれこれを超えていくのだとは思いますが、とにかく現状では最高クラスの品質です。
音楽:3点。BGM、SEなどはいいですが、BADに書いた分で下げておきます。
熱中度・満足感:4点。いつもどおり、やめ時のないストーリーと演出。シリーズを好きな人が変わらず満足でき、次回作にも期待できる内容です。
快適さ:4点。ロード時間なしに加え、「シーンの緩急がはっきりしていて、緩のときはボケーとプレイできる」のもよさのひとつですね。
難易度:普通。最低難易度にすればかなり甘くなりますが、上級やその上のプロまで幅がありますので、間を取っておきます。
GOOD!
「海賊王と最後の秘宝」(以下前作)はプレイ済み。
主人公ネイサン・ドレイクが引退し、今作では2作目3作目で登場したクロエ・フレイザーが主人公に抜擢、さらにパートナーとして前作で敵として登場したナディーン・ロスを加えたアンチャシリーズのスピンオフ的な作品。元々は前作の追加コンテンツの位置づけだったはずが作っているうちに規模が大きくなってきたため単体の作品としてもリリースすることになったという経緯がある作品です。
プレイするアクション映画というコンセプトは変わらず。グラフィックの質、ゲームの動作性、操作感などは前作同様高水準でまとまっており安心して遊べる出来。戦闘だけを選択して遊んだり、武器を自由に選択したり、画質や音質を変えたりするおまけ要素も完備。
新要素としてはスマホのカメラで写真を取ったり、ヘアピンで鍵を開けたりとか、あとはサイレンサー付きピストルが使えるようになりましたし、装着すると収集物が近くにある時に振動と音で知らせてくれるアイテムなんかもあります。
写真撮影と鍵開けはクロエのイメージにぴったり当てはまる気がします。ネイトがスマホでインスタ映えしそうな写真撮ってたりとか鍵開けのためにヘアピン持ち歩いてるとかイメージ崩れますしね。サイレンサー付きピストルは今までなかったのが不思議なくらいですが、さすがに女二人で屈強な傭兵達を素手で音も無く皆殺し...っていうのは無理があると思ったんでしょうか?このおかげでステルスもかなりやりやすくなってます。今までは近くにくるのをジッと待ってたりする時間が長かったりしたので良い追加だと思います。収集を補助するアイテムも自力コンプを目指すプレイヤーにとっては良い物だと思います。
あと注目してほしいのは二人の会話ですね。単純に担当した声優さんの演技が素晴らしいというだけでなく、イベントシーンの表情や細かな身振りまでしっかりそこにある感情が伝わってくるようでまるで映画さながらでした。あと細かい事ですが車で移動している時も沢山会話をするんですが、会話の途中で戦闘になったり遺跡に立ち寄ったりして会話を中断すると事を済ませて車に戻った際に「さっき何の話してたんだっけ?」という感じで会話の続きを始めるのが印象的でリアルなやり取りに近づけようとするする開発者の拘りを見た気がします。
BAD/REQUEST
これと言って悪い所というのも無いんですが操作感は前作そのままなので続けてやると飽きが早いかもしれないです。あと、このゲームの大元である前作にクロエが登場していないため2作目3作目を遊んでいない人にとっては「誰?」ってなりそう。
ボリュームは前作の半分ほど、もともと追加コンテンツなのでそれでも十分と言えますし、パッケージ版の値段も従来の作品より比較的安価なので自分は悪い点とは思ってませんが。
COMMENT
◆トロフィー関連◆
トロコンに要した時間は16時間ほど、最初から難易度プロを選択できますが低難度から初めておまけ要素を使えるようになってからプロをやる方がいいと思います。収集物は動画参照でOK。
◆総評・感想など◆
前作の初回盤を購入したので実質無料でこのゲームを遊びました。確かに初回盤のプロダクトコード入力で今後のDLCを無料提供ってのは最初から謳われていたことなんですが、それでも無料で相当数配布することになるのが分かっているものをここまでのクオリティに仕上げる開発者の情熱は日本のメーカーも見習ってほしいですね。
前作は個人的に凄く満足できたんですが、他のプレイヤーの意見を聞くと遺跡から遺跡へたらい回しにされてるだけで冗長すぎるといった意見もありました。今作は前作に比べてコンパクトに纏まっていて割とテンポよく進むので前作でそう感じた人も初プレイの人でも楽しめるんじゃないかと思います。