【PS4】FINAL FANTASY XV(FF15) レビュー
発売元 | スクウェア・エニックス (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2016-11-29 |
価格 | 9504円(税込) |
レーティング | 【C】15才以上対象 セクシャル 暴力 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 |
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タイトル概要 |
■ ジャンル:RPG ■ プレイ人数:1人 ■ DELUXE EDITION版:13,997円 ■ PlayStationVR:対応 【ロイヤルエディション版】 ■ 発売日:2018/03/06 ■ 価格:8,424円 本編にダウンロードコンテンツのプロダクトコードを追加した商品です。 |

- 総合ポイント
- 60
- (難易度)
- 1.87
- レビュー数
- 47
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
3pt | 5pt | 3pt | 4pt | 4pt | 3pt | 2pt |
74pt
GOOD!
オリジナリティ 3点 独特と言える事だけで採点するなら3点です。FFらしさに苦戦して制作したんだろうなぁとは思います。バトルは悪くなかったです。
グラフィックス 5点 PS4では最も綺麗だと思います。召喚獣はさすがですね。
音楽 3点 オープンワールドゲームですので無音環境が多いです。別にそうでないとダメな理由も無いと思うのですが洋ゲーの影響でしょう。クリア後にテーマ性のある音楽流れる仕様はとてももったいない。
熱中度 4点 ここ数年まともクリアしたゲームが少ない私が一気にクリアできたのですからかなりいい熱中具合でした。
満足感 4点 値段分楽しんだという意味で4点です。
快適さ 3点 うーん。まあ及第点。
BAD/REQUEST
FFナンバリングというだけで相当苦労したのは分かります。単に開発力が落ちてるのでしょうね。クリアしたときはとても感動しましたが、そこに至るまでに何度もうんざりしました。ホスト4人の外見が好きになれない。軽くてチャラいキャラの振る舞いが一々イライラした。女性キャラとの絡みがなさすぎる。別メディアみないとよく理解できないのでは単品作品としては欠点。別メディアでの設定はどこいったのか。バグですが、召喚獣でのフリーズ。一部クエストや中ボスでの位置異常での進行不可。オープンワールドゲームとしては少ないですが、無かったわけではありません。ファストトラベルも使いにくいし、クエスト受注も一件毎なのは面倒。タイムトラベルないから夜中にするのも面倒でした。開発者の意識高い系のふるまいも不快でしかたない。なんだ、開発者の寄せ書きっていらんわ。FF10以前のFFに戻ってほしいです。
COMMENT
値段分は楽しみました。クリアまで行けば色々と納得できるものはあります。ですが、BADに書いたようなマイナス要素もある。このままでFFブランドはどうなるのだろうか。FF7リメイクは期待していいのだろうか。希望は持てましたが、開発力は落ちてるなと実感しました。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 4pt | 4pt | 3pt | 4pt | 1pt | 2pt |
64pt
GOOD!
■グラフィック
期待していたほどではなかったが、国内ゲームでは一番だと思う。とくに高低差を活かした風景が多く、今までの平べったいオープンワールドのゲームと比較しても全然違う。
■演出
ボス戦の演出や召喚獣の攻撃には息を呑むものがあった。特に召喚はこういうのを待ってたんだというものを具現化してくれた感じ。
■音楽
作曲者が違うので当たり前といえば当たり前だが、FFらしさは正直ない。ほかのオープンワールドのゲームを真似してか、フィールド移動時の音楽はなし。
FF13も音楽だけはよかったが、今回も音楽は最高峰。
特に強敵相手の音楽は鳥肌もの。
■戦闘
ボタン連打のゲームかと思いきや意外と戦略性が高い。回避、ガード、パリィ、シフトブレイク、魔法、全てが活用できるバトルで死んでるアクションがない。パリィは難しすぎず簡単すぎずバランスが絶妙だし、魔法も自分で作成の回数制になったが、敵を半壊させるぐらいの威力があり使いどころを考えて作成したりするのが楽しい。
仲間との連携も爽快感がある。
BAD/REQUEST
■ストーリー
省略されすぎていて「え、そこどうなったの?」って部分が多すぎる。物語も強引に進み、○○を集めろ、○○へ行けと次々と目標が示されるがそこに何故なのかの理由が説明されないのでプレイヤーは置いてけぼり。
「どうしてそうするの?」「なぜ?」と突っ込んだら負けのストーリー。偉そうな登場人物がそういってるんだからそうだろうと勝手に納得するしかない。
■世界観
モンスターが近くにいるのにレストランがありのんびり食事をする人たち、整備された道路の脇に巨大モンスター。なぜこのモンスター達はレストランや道路上を襲ってこないのか、襲ってこないなら現実でいう草食動物と同じはずなのにノクト達はなぜそのモンスターを倒すのか、ストーリーとおなじでまじめに突っ込んだら負けの開発者のご都合世界観。
■マップ
広さは大したものだが、ほとんどが何もない空白地帯で特に寄り道して探索する意味もない。
■車の意味
車の意味があまりない。道路上しか走れないのでアクセルをおすかブレーキを押すかしかなく、自分で運転とは程遠いもの。
さらに主人公の父親の車のはずなのに勝手にカスタマイズする意味不明さ。
■サブクエスト
まさにめんどくさいお使いクエの数々。特にどこどこへ行って○○を取れ系のクエストが多く、非常に面倒。特にストーリーもなく「ありがとう、そんじゃまた今度よろしく」とこんな感じでひたすら続く。
お使いをさせたくてこんなに広いマップにしたのか?と疑うようなお使い系の多さ。
■夜のデメリットの多さ
真っ暗の中ライトのみで視界が悪すぎる。よく言えばリアルだがこんなのホラーゲーム以外で誰も求めてないはず。
サブクエストのめんどくささは上に挙げた通りだが夜が暗すぎて、アイテムを探す系のクエストがさらに困難を極める。
車の運転時、毎回「夜は危険だから休もう」と言ってきてうざい。
■時間をいじれない
夜じゃないと、昼じゃないとクリアできないクエストがあるくせに時間をいじれないので時間帯が違うのに目的地に着いたらひらすら待つしかない。
モブハントは夜になるまで待つかという選択肢があるのに、キャンプなどでは時間を調整できないのが謎。
■キャラクター
グラディオ、イグニス、ノクトはいいキャラだと思うがプロンプトがうざすぎる。こんなにも言動が不快なキャラをよく作れたなという感じ。
言動が不快なキャラを作ろうと思わなければこんなキャラが出来るわけがない。もしパーティーメンバーを入れ替えれるなら間違いなく補欠にするキャラ。
■移動
移動がめんどくさい。一応車に乗っていればファストトラベルはできるが、車に戻る→ロード→車から場所を選ぶ→ロード
という感じなので二度手間。
■快適さ
・ロードは長めで↑の通り移動に手間がかかるので総じて1分程度はかかる
・上空から降ってくる帝国兵がうざい。特にアイテム探せ系で探してるときにくるとイライラがマックスに。
・町やダンジョンなど、なぜか徒歩を強要されるので移動が面倒。町ならダッシュを標準にしてほしいぐらい
COMMENT
戦闘が楽しいのと音楽が素晴らしいので続けられるゲームです。
せっかく戦闘がいい出来なのになぜただのお使いクエストが多いのかが謎で残念。
もちろんサブなのでやる必要はないですけどね。
オープンワールドですがスカイリムやウィッチャーみたいなのを期待しないほうがいいです。オープンワールドの意味があまりないメタルギア5に近いです。
不満は多いもののバトルはかなりいい出来なので体験版でバトルが面白いと思えれば買いだと思います。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 5pt | 3pt | 4pt | 4pt | 2pt | 3pt |
73pt
GOOD!
・バトルが爽快で楽しいです。色々と戦略を考えたりさせられるのでかなり熱中できます。
・グラフィックはかなり良くなったと思います。まだ雑な所はありますが、日本のゲームでRPGと考えたらやはり充分かと。ムービシーンの顔や周 りの建物、服の揺れ、風景の感じなど僕的には頑張ったなぁと感じました。
・案外チョコボが可愛く楽しいです。
・歴代のFFシリーズの曲が聞けるのがとても嬉しいです。特に車での移動中に最適で、聞いていて懐かしく感じます。
・思いの外サブクエストが充実していてやり込めます。似たようなクエストが多いですが、まあどのゲームもそんな感じなのであまり気にしないで いいかと。
・ラストは個人的に好きです。主人公が大人になっていく姿が分かります。
・音楽はそこまで印象には残りませんでしたが何曲かはいいのはありましたね。
・今回初めて仲間が4人とも普段でも付いてくるので現実感あっていいなと思いました。また色々と喋ってくれるのでまあまあ良いです。あと写真と かも楽しいです。
BAD/REQUEST
・ストーリーの説明不足があります。恐らく同時に出したDVDの方を見ればすべて分かるのでしょうが、わざわざそんなことしなくてもよかったよ うな…
・バトルは楽しいんですが、敵が硬すぎるかと…。「こいつ絶対柔らかいだろ」と言うやつも硬いです。剣で斬っても叩いてもあまりよろめかず、こ ちらの攻撃中なのに平気でやり返してきます。そのわりにこちらはすぐやられるので結構イライラする時がありました。
・オープンワールドはいいんですが、なんか洋ゲーにFFを入れてるようでなんかおかしいです。でもまあ僕はそこまで気にならなかったのであまり 減点ではないですが。
・ローディングがとにかく長い。何をそんなに読み込んでるのですか?
・僕の中で致命的なのが移動手段です。正直車の意味がわかりません。Rだけ押していればいい車の運転なんて誰が喜ぶんでしょうか。プレイする方 は恐らくみんなグラセフのようなものを期待していたのに、まるでレールの上を走るかのような車は残念でした。あとファストトラベルが使いに にくく、何故か金を支払い、さらに車でしか出来ないという意味不明な事があります。
・そこまで減点ではないんですが、10年は何にかけたの?と思いました。
COMMENT
良い所も悪い所もたくさん書きましたが、僕は良作だと思います。普通におもしろいですよ。確かにみなさんが言うようにまだまだ所はたくさんありますが、ゲームなんてものはそういう物なんですから、そこまで考えすぎなくてもよいかと。
すぐクリアしたい人は20時間前後でクリアできますし、長くやりたい人はサブクエストなど充実してるので結構出来ます。
よく主要キャラがホステスみたいでおかしいと言う人がいます。まあ確かにおかしいと言えばおかしいんですが、そもそも日本のゲーム自体何故か美男美女ばかりでおかしいので、そんなに考える必要はありません。
まあ僕は前にも言ったように、値段に見合ってると思います。買ってみてください。
Amazonレビュー
レビュー日: 2016-12-06
・ATR全視聴、アンカバードもリアルタイムで視聴。
・映画は初日に劇場で観て、勿論アニメ作品も観ました。
・かつ、本作を50時間以上プレイのうえ既クリアです。
・なおFFはナンバリングを、11と14を除きすべてクリア済み(続編含む)。
・ヴェルサスから情報を追い続けてきた大ファンです。
・すべてのトレーラーを各10回ずつ以上は視聴しました。
・ネタバレを回避してクリアをし、それまでなぜ酷評なのか疑問でしたが今は納得です。
・「アンチ」や「ネガキャン」といった次元を超えた(勿論、そういう人達にネタにされている側面もありますが)、もっと根本的な次元で問題があります。その意味で、厳しいレビューをさせて頂きます。
【良い点】
・自由度、音楽、映像美、ミニゲーム、料理(正直、画像じゃダメだったのかとは思うが)、写真。
・オープンワールドで爽快なバトル(まだ荒削りではあるが。)
・過去のサントラ
【言いたいこと(ネタバレ(質バレ?)含む)】
・明らかに未完成品です。
・未完成と知りながら散々に嘘と誇大広告で期待を煽って、多数の特典商法で新品を買わせ、あとは売り逃げする気マンマンの、性根から腐った、ファンを馬鹿にした汚い商法。この企業、何も反省していません。まぁ一人のサラリーマンとしての田畑氏も、色々と思うところはあるのでしょうが…
・膨大にあったはずの設定はどこへ。
・ファントムソード集めの意味は?集め終わっていないのにラストのトドメQTEで13本ありましたが…。王の墓所めぐりは?シヴァ・ラムウ・バハムート戦や神話の設定は?イフリートとバハムートの通常召喚は?オルティシエ周辺のオープンワールドは?テネブラエは?テネブラエ周辺のワールドは?ガソリンスタンドとショップとトレーラーハウスのコピペじゃない他の街は?ラスボスの変化形態は?ノクトにとっては一瞬(寝て覚めたら10年)のはずなのに人として成長?久々に会った?あんなに倒してやりたかった帝国は?FFで寄生虫?ホラー?指輪をはめたら歴代の巨大な王の霊と謁見するんじゃなかったっけ(ニックスのように)?準備完了…?
・納期の関係で数々の演出等を削除するなら、せめて13のように任意で読めるテキストでストーリーや設定を補完させてほしい。アルティマニアで補完しろ?絶対に嫌です。
・モブハント(サブクエストもだが)のロード地獄。受注→車へFT(ファストトラベル)→ロード→車に乗って目的地設定してFT(ロード)→モブまでチョコボ→討伐→車へFT(ロード)→車で目的地設定してFT(ロード)→報告→受注…(以下同様)。車があるせいで不要なロードが格段に増えてしまっています。討伐時間<ロード時間と言っても過言ではなく、更にダメ押しの「1件ずつ受注」。クエストランクを上げても、受注種は増えますが受注枠は結局増えませんでした。
・トレーラーを何度も見ては想像を膨らませた主要キャラ(敵キャラ含む)に対する扱いの酷さ。FFってある種のキャラクタービジネスでしょうよ…
・結局、あんなに「入り口にすぎない」と発言しながら、映像作品を観ておくことは必須レベルの事前知識だった。
・具体的には、ルーナやルーナ兄の人物像、指輪の設定や重み、王の剣、王の盾、レギスの力や王の使命、インソムニアの生活様式、世界観。
・「インソムニアをマップとして制作するのが現実的に難しいから、映像作品とアニメに落とし込んだ。あとはユーザーが各自で見て脳内で補完してね」ということでしょうね。
・ATRでは「こんなに情報を出してくれてもいいのか?まぁ製品版にはまだまだ明かされていないマップやロケーション、街が待っているからこそできるんだよな」と思わせてくれたものだが、事前に公開したものがほぼ全てであった。(13章の前時代的ダンジョンは論外)
・「ネタバレでは?と気になる人は、ATRを見ないという選択肢もあるんですからね」とDが話していたが、そりゃ無理な話でしょう。それぐらい待っていたし、公開されるのが全てだなんて思わないから。
・イベントの度に追加された新情報は、その都度実装したばかりの「手の内」を公開していたのですね。
・ストーリーの本筋は良さそうなのに、もはや怒涛の展開どころじゃない。「こういうシーンを見せたい」という部分が先にあったのだろうが、それらをうまく論理的に結べていない。本当に無理やり繋ぎ合わせただけ。
・D曰く、「開発スタッフには失敗してもいいと言い聞かせた。とにかく挑戦しよう」、だと。チャレンジ精神は結構だが、フルプライスで買ってもらう客商売であることに加え、FFの現状からすれば失敗しちゃダメでしょうよ。ただでさえFFの名前を冠しただけの粗末な類似品で、スクエニはFFを安売りしすぎて、そのブランド力が低下しているのに。
・ここにきて「海外病」をFFが発症するとは…
長々と書いてしまいましたがつまり…
例えば高級ブランドが、ファンに向けて、
「極上の新作ができました。勿論本皮、約束された品質です。
すべての過去製品を遥かに上回る逸品です。」
と大々的に宣伝して、安くない金額で何百万個も売りつけて、
実際に購入してみたら、見栄は良いがただのペラペラの合皮、
しかも内側は酷いツギハギだらけであった場合、
そのブランドイメージは地の底まで堕ちると想像できませんかね。
(それでいてメーカーは「俺たち頑張った!」とご満悦)
当初は大層な期待と応援をしていたんですよ。
FFが、リアル路線で世界標準「オープンワールド」に挑戦する。
ゲームの頂点を目指すだと?!がんばれ!!!
国産CSが元気のない中で、FFしかそれをなし得ない!
再び、「ぶっちぎりの」「極上の」RPGを!!
日本のメーカーがまだやれるってことを世界に見せてくれ!!
結果、未完成品の売り逃げ。
事前の広報活動はウソまみれ。
海外では高評価ですよ!は?
カップ○ードルのクソコラ動画(公式)でゲラゲラ?は?
FF9とコーラのコラボCM見てよ。
というか発売1週間で出て来るニュースがほとんどそればかり?
アクセサリーのステアップ説明「まぁまぁあがる」「そこそこあがる」?は?
リヴァイアサンの意味の通じていない難しい「っぽく」見えるだけの発言…
FFって、もっと威厳あるものじゃなかったんですかね。
格式の高い、せめて国内RPGの中では、FFナンバリングは
頂点であり続ける存在、品質保証であってほしいと願うのはダメなことなのですかね。
たかがゲーム?されどゲーム、客商売でしょうよ。
ファンへの数々の嘘、売り逃げ上等の酷い裏切り行為。
FFは、終わったんですね。
この会社に舐められて食い物にされているのが癪に障ったので、
FF関連アプリもすべてアンインストールしました。
FF7Rは予約は絶対にしません。
それよりも早く、坂口氏と植松氏らがしたFF6スタッフ決起集会の続報を。
【どうすべきだったか(ネタバレあり)】
★9月に間に合わなかった時点で正直に「本当にすみません。オルティシエまでしか完成できませんでした。11月末の発売までに、9章のクライマックスであるオルティエのボス(リヴァイアサン戦)までは完成させます。ひとまずそこまでを15-1とさせてください。続きものになってしまうため、その分、少しでもお安くします。」と発表すべきでしたね。ノーマンズスカイは正直に打ち明けて対応していますね。
★そして1~2年後に、15-2として、広いテネブラエのオープンワールドと壮大な帝都戦であるべき13章、バハムート戦、ノクトが眠りにつくまで。ルーナの故郷で感動的な演出もできたでしょう。
★最後に、15-3として、それまでのマップすべて+ラスダンインソムニア。
FFがブランドイメージを回復しつつ、高評価を得て、新たに16を制作したいのであれば、どんなに時間がかかっても最低限、素人が「この程度は作ってあるだろう」と想像する程度のことは作っておかなければならなかった。
それを強引に、限られた時間で1作にまとめてしまったため、支離滅裂になり、続編も作れず、すべての超一流の素材が、それぞれの良さを1割も発揮できないままに(下村さんや声優がかわいそう)、ズタズタにされてケチャップでファストフード風に粗末に料理されてしまった。
悲しい。
GOOD!
本筋のネタバレには配慮をして記述します。
■グラフィック
和ゲーとしてはかなり良かったと思う。戦闘で転げ回ったあとは衣服に汚れが付着する、雨が降れば服が湿り気を帯びるなど、メニュー画面にも反映されるそれらの描写は細かくて素晴らしかった。3章で行くことになるダスカ地方などの自然描写も美しい。ドライブしながら景色を眺めるだけでも楽しめる。
■戦闘
シフトを軸にした爽快感のある戦闘で、個人的には楽しめた。序盤はノクトの能力も足りず、MPを消費するシフトの連発はできないが、物語が進みレベルが上がるとシフトブレイク→シフトで離脱→シフトブレイクといった具合にスピーディーな戦闘が楽しめる。
戦略性もある程度ある。例えば遠距離から銃撃してくる敵をシフトで急接近して優先的に倒すと楽になる、強敵は攻めより守りを重視してカウンターを狙うなど、色々な戦法を試せるのが良い。
また、武器種が複数ありそれぞれモーションも違うので自分に合った武器を探す楽しみがあるのも良い。13から続きバトル担当のスタッフには賛辞を贈りたい。
■音楽
下村氏が手掛けただけあり、記憶に残る名曲が多いと感じた。有名なタイタン戦の曲やイフリート戦などのボス曲も良いが、通常戦闘曲も個人的に気に入るものが多かった。特に、大陸西側での戦闘曲が変わった時は「おお!」と驚きの声をあげたほど。サントラを買うに値すると思っている。
■写真
今作で一番評価したいのはこの部分。情報が出た当時は「そんな機能いるか?」と思っていたがコレが実に楽しい。
仲間のプロンプトくんが冒険中の写真を(戦闘中ですら!)撮影してくれて、キャンプなどEXP精算時に見せてくれるのだが、プレイの振り返りとして上手く機能している。グラフィックの美しさも相まってPCの壁紙に使えそうなものすらチラホラ出て来る。閲覧時にノクトらがコメントをするのも楽しい。
BAD/REQUEST
■シナリオ
本作最大の問題点。新人に近いライターが担当したそうだが明らかに実力不足。シナリオの点数の項目があったら間違いなく0点をつけたい。
全般的に説明不足、キャラクターの背景や関係性などの描写が足りない。自分は映画キングスグレイヴとアニメを見た上でプレイしたが、それでも確実に描写が不足している。特に後半の一本道展開に入ってからはシナリオの雑さが目立つようになり、プレイヤーが置いてけぼりのままエンディングを迎えることになる。世界観の説明などはロード中に表示されることもあるが、そんなのは本来ゲームの中でするものではないだろうか。
伏線もなく唐突に出るキャラ設定、描写が不足しているためヒステリーを起こしたように思えてしまうキャラ、いつの間にか死んでいく人々。恐らくライターの頭の中には素晴らしい物語が広がっているのだろうが、それを伝えられないのならば意味がない。プロの仕事ではない。
とはいっても話の大筋がダメというわけではなく、もっとしっかりとした描写・演出があれば「FF」として十分な名作になれたもの。故にクリア後の感想としては「なんて勿体無いことをしてくれたんだ」と、ただただ悲しい気持ちになった。
■サブクエスト
オープンワールドでもあるため、世界中にサブクエストが転がっていてそれを受注することで様々な報酬を手に入れることができる。だが、自分は報酬を手に入れるため「だけ」のものだと感じた。
ウィッチャー3やゼノブレイドクロスなどはサブクエストにも物語があり、キャラの考えがありと多くの魅力があるものであったが、FF15のサブクエストは基本「○○を取ってくる」 「○○をしてくる」だけのお使いであり、達成しても10数秒の会話の後に報酬ゲット、といったものが殆どである。
作業工程が多くなりすぎるため簡素にならざるを得なかったのかもしれない。だが、それでも例えば旅行記などの形を取って、各キャラの記述したクエストの感想をテキスト表示で読めるようにするなど幾らか方法はあったのではないか。世界やキャラの魅力を広げるせっかくの機会をただの経験値稼ぎにしかできなかったのは本当に勿体無い。
■カメラ
基本的には問題ないのだが、木々が生い茂る場で戦闘が始まると木に画面が覆われキャラが見えない状態が多々発生した。慣れればガードなども勘で行えるが、やはり嬉しいものではない。
■戦闘
GOODで褒めたが悪い点もいくつか。
顕著なのは体力の回復について。基本体力の回復はアイテムの使用で行うのだが、使用のためには毎回R2ボタンでアイテムを選択→使用となるのでテンポが悪い。特に強敵相手では味方含め何回もポーションなどを使用することになるので爽快感が消え去ってしまう。また、回復アイテムが切れなければ余程のことが無い限り負けることもないので緊張感があるわけでもない。この点はもっと洗練できたのではないかと思う。
それと、仲間AIがあまり良くないのも気になる。今作の魔法は範囲指定型でその範囲内に炸裂するのだが、仲間まで巻き込まれる。ダメージは仲間にはほぼないが、しっかり「うぅっ……!」と辛そうな声をあげるので、やはり気分が良いものではない。回避行動を取るようにAIを組もうと思わなかったのだろうか。せめて仲間に指示を出すなどできたらよかったのだが。
■ボス戦
ストーリー上で戦うボス戦はイベントバトル的なものも多く、プレイヤーの力で勝利した感になれないものが多い。
特にラスボスは不満。ネタバレになるので詳しくは避けるが、本来第3形態でやるようなバトルがすぐ始まってしまった感じである。
■オープンワールドとシナリオの相性の悪さ
今作の魅力はオープンワールドの探索に尽きると思うのだが、なにせシナリオの本筋が「王子が国を取り戻すための旅」である。国には国民が残っていることは物語中でも明記されるため、本来は釣りをしたり観光名所で写真を取っている暇など無いはずなのである。だがそれをしなくてはゲームを楽しめない。自分は途中で気にしないことにしたが、やはり相性はよろしくない。
■街の少なさ
実際にオープンワールドの中にある「街らしい街」は1つと言ってしまっていい。それ以外は宿泊施設やショップがついた大きめのガソリンスタンドみたいなものである。海外のモーテルが思い浮かぶ方はそれが点在してると思っていただければよい。
■噂の13章
ただのプレイ時間の水増しだと感じた。オープンワールド部分を楽しんだ人ほど、クリアのためにこの章を遊ぶ際に絶望に打ちひしがれると思う。
COMMENT
映画「キングスグレイヴ」とアニメ「ブラザーフッド」を観て、今回のFFは物語も期待できるのではないかと思っていました。見事に裏切られました。今作の前にペルソナ5やポケモンサンムーンとシナリオの良さに驚くものばかりだったのも落胆を強めた一因かもしれません。だが、どれだけ甘く見ても今作のシナリオの出来はよろしくないです。
バトルや世界の美しさは十分良いだけに、シナリオが全ての足を引っ張ってしまったのが残念でなりません。
コレを書き始める直前、13章の改善やイベントシーンのアップデートでの追加がアナウンスされました。発売日に買ってもうクリアした自分にはほぼ関係ないことですが、これからプレイする皆さんはぜひアップデート後に楽しんで頂きたいと思います。