オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 3pt | 3pt | 1pt | 2pt | 3pt | 2pt |
47pt
GOOD!
まさしく「悪夢」と言うべき様々な空間を探索、あるいは異形の怪物から逃げていくホラーゲーム
途中分岐はあるものの謎解き要素はほとんどなく一本道。途中で死亡してもシナリオ的に自然な形でリスポーンできるのでそのあたりの世界観を壊さない要素はしっかりしているなぁと思いました。
ほとんど白黒の世界でありながら、ところどころの血の赤や見るだけでも「うっ…」となるような(しかし、そこまでグロいというわけでもない)演出など、どちらかというと「恐怖」より「精神的に来る」タイプのホラーゲーム。
主人公は喘息持ちということであまり長くは走れない、しかし先が見えないということでいつ走るべきなのかというのもちょっと面白い。
BAD/REQUEST
どちらかと言うと雰囲気というか世界観を味わうゲームなので分岐込みでもストーリーは短め。とはいえこの世界観がもっと続くとなるとそれはそれで自分の心が持たなかったような。
一方で、1つの章が主人公があまり速く動けないこともあって長めに感じます。もちろん怪物等も出現するので変化もついているのですが、画変わりがあまりしないので飽きてしまうことも。
COMMENT
セールで購入。
自閉症の方が感じている世界と、実際に作者が心を病んでいたときの世界を味わうということで、突然の音でびっくりしたり、目をそむけたくなるような表現があったりと、試みはとても面白く感じました(友人にも自閉症の方が何人かおり、いろいろ相談等に乗っている中でやはり「大きな音が怖い」と言うのを聞いていました)。
ゲーム性を味わうよりもやはり実験的作品、体験的作品として楽しむものだと思います。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
3pt | 4pt | 3pt | 1pt | 1pt | 2pt | 0pt |
37pt
GOOD!
雰囲気
元々このゲームの開発者自身がゲーム開発に悩んでしまい、精神を病んでしまった経験をゲームにしました、というコンセプトで作られているため常時気持ちの悪い世界観がよりリアルな感じに思える。
グラフィック
公式サイトより
>ゲームのアートスタイルはエドワード・ゴーリーの絵画
とあるが、この方を知らないがこちらも良い意味で気持ち悪い。
正直な所主人公含めてキャラクターが蛭子能収が書いた漫画か??と思うようなタッチだが、そのササッと書きなぐったキャラクターが鉛筆の細かい線画で描かれた舞台を動くので不安感をより掻き立てられる。
また、こういう精神的グロを描く際に馬鹿の一つ覚えでリアルな虫を出したがるがそういうものが一切ないのでそういうのが苦手な人は安心できるかも。
サウンド
序盤は特に気にもとめないが、ストーリーが進む度に不安を煽るサウンドが鳴り続ける。
正直イヤホン・ヘッドホンなどをつけて中時間プレイしてるとこちらまでおかしくなりそうでそういう点も狙ってるとしたら狙い通りだと思う。
BAD/REQUEST
ゲームシステム
掻い摘んで言えばかくれんぼ&鬼ごっこ。
途中から主人公を殺しにかかるクリーチャー(?)が出てくるが、基本機械じかけのお化け屋敷レベルの動きしかしないのが数体でてくるだけ(しかも出てくるのは章単位で章をまたいで出てこない)なのでゲーム的な面白さはあまり感じられない。
また主人公の設定が喘息持ちという設定(だったはず)なので、対して速くもない主人公がさらにちょっと走ればすぐ息切れ…というのが最初は雰囲気として楽しめるのがゲームとして考えれば段々ウザくなる。
ゲーム中調べられるポイントがあるが「ゲームシナリオに微塵も影響しない」上に「だからなに??」としか思えないものばかりでこれも自分から「これは雰囲気ゲーなんだ…雰囲気を楽しまないといけないんだ…」と腹をくくらないとだんだん楽しくなくなる。
公式サイトより
>全く異なる3種類のエンディングに辿り着くということもあり、ゲームのストーリーは謎めいた、解答のない形を取っています。
そこ言っちゃ駄目なんじゃ…
これゲームを良くやる人が読めば「このゲームは内容が少なくてストーリーは尻切れトンボです」って言ってるようなもの。
実際トロフィーコンプまで半日、クリアだけなら1/4日で全エンディングは見れる。
グラフィック
GOODでは「安易な虫演出がない」と言ったが、白黒グラメインで血だけ赤です、っていう手垢つきまくりの安易な表現はちょっと残念。(一応調べられるポイントだけ色が付いてる、という表現)
ここらへんも開発者の精神状態がこうだから、と言われたらそれまでだが「白黒赤」の三色しか本当になかったか??
それこそ血の色変えたりイカれた原色とか表現の幅は「本当になかった」のだろうか・・・
COMMENT
「Auti-Sim」という自閉症(特に聴覚過敏)を体験できる無料PCブラウザゲームがある。
開発者の身内(お子さん?)が同症状でその辛さを一般の人にも解って貰いたい、という思いから作られた…と聞いたがそういうタイプのゲームでも無さそう。
(Auti-SimはUnity Playerだけインストールすれば誰でも遊べますが、音量は相当下げてから遊ばないとスピーカーや耳を破壊する事になります。で、少しずつ音量を上げて体験することで聴覚過敏に苦しむ方の苦労を少しでも理解できるかと)
2017年3月8日までのインディーズセールでPS+会員40%OFFの888円で購入。(+会員じゃなくても20%OFFの1184円で買える)
正直定価購入はお金の無駄、20%OFFでも損…40%OFFなら金3つ・銀1つのトロフィー代的な感じで買っても良いかも…レベル。
このセールを過ぎれば間違いなくPC版(Steam)で定期的にセール価格で発売されるので最低環境WinXPだから少なくともこちらを買う方が良い気がする。
このゲームが「私の精神状態を再現したもので脚色はしてません」というならもっとそこを強調して表現力を上げないと定価1480円分の満足は得られないと思う。
GOOD!
覚めない悪夢を題材にしたゲームと言うだけでその手のものが好きな人にはDLする十分な動機になります。
唐突にありえないことが起こったり場所が変わったり変なとこに出たり悪夢を良く見る人間としては
そうそうこれだよ、これが悪夢には定番だよなと思うシーンが多いです。
精神病を発症した人間が作るゲームを好む人間もやはりどこかで病んでいないとダメかもしれません。
一方でちゃんと演出には深い意味が見え隠れしていたりします。でもそれはこのゲームにとって必要かと考えると・・疑問については後述します。
ペン画のようなグラフィックであまり怖くなさそうに見えますが意外とビックリ系の演出があり古典的ですがプレイヤーを怖がらせてくれます。
BAD/REQUEST
グラフィックはよく作られていますがやはり好みは分かれると思います。
俺もホラーゲームとしてはあまりに怖くない絵なんじゃないかとセールになったりするまで買う気になれませんでした。
最初は何が起こるかとわくわくしながらプレイできますが後半は似たような演出と部屋でだんだん飽きてきて「はい次の部屋~」と流れ作業っぽくなりました。
じっくり観察して迷いながらプレイしても3時間もあればクリアできるので単調さに嫌気が募りすぎずちょうどいい長さかもしれません。
BGMや効果音は悪くないと思ったんですがエンディングに流れる曲が・・・。4点をつけたい所ですがそれで-1点です。
COMMENT
(少しネタバレあり)このゲームは一見プレイするとサイレントヒルなどに影響を受けた雰囲気だけのゲームだなとして終わってしまいます。
しかしちりばめられた要素を見るとそれなりに設定を練っているのがわかってきます。
製作者の「ゲームが売れないことにより発症した精神病の体験を元に作った」という宣伝文句はゲームをプレイするきっかけとしては
良い効果ですが逆にその程度の浅いゲームなんだなと考察もせず終わってしまいかねない危険性があります。
ネット上の考察ページでは主人公は製作者の病気が見せた体験を元に作ったのではなく、やはり創作ホラーではないかと指摘しています。
独特な2Dだからこそ許される表現も多くこれが(2Dであっても)ものすごいグラフィックで作られたとしたら話題になりますが規制が必要になりかねない内容があります。
ちりばめられた要素の一部について少しですが投げかけておきます。主人公は結局どういう状態なのか、妹の正体は本当は何なのか、
主人公の家族はみんな黒髪なのはなぜなのか、なぜ唐突に精神病院が出てくるのか、主人公を襲う敵はただの敵要員なのか、
そういう要素を並べてくると悪夢の被害者と思われる主人公ですが本当に被害者なのかと疑いたくなってきます。
ここまで深く設定を練ってあることが「ゲームが売れないことにより発症した精神病の体験を元に作った」という文句がかえってうさんくさくなってくるのです。
本当は深く練ってあるのは良いことなのに。なんだか求めていたものとは違うと思ってしまうのです。