PlayStation mk2 :: PS4/PS3/PS2評価レビューサイト

GOOD!

■オリジナリティー

間違いなく抜群のオリジナリティーを備えていると思う。
現代日本を舞台に、実在のカレンダーに沿って１日ずつ学園生活を送る全体進行。
人脈の構築がバトル難度に直結するコミュシステム。
そして何より、ＲＰＧとして前例が殆ど無いとも思われる「殺人事件を追うミステリィ」が主軸のシナリオ。
プレイするとハッキリ分かるが、大作ＲＰＧの殆どを占める「世界旅行型」の作品とはプレイ感がまったく異なる。

確かにシステム面は前作Ｐ３をほぼ踏襲しているが、それが原因で面白さが殺がれている部分は個人的には見当たらない。
内容を見ず踏襲それ自体を減点要素とするのは誤った見方だと思うので、これは減点要素とはしないことにした。

■サウンド

単品ナンバーとして鑑賞に耐える主張の強さがありながら、劇伴として有効であるように書かれている…この両立性が職人芸の域。これは特筆に値する。
ハウス系のナンバーばかりが話題に上っている感があるが、決してそれだけではなく、実に様々な曲が盛り込まれている。

BAD/REQUEST

■１〜３月がスキップ

冒頭で「１年間」と予告しておきながら、年明け後の１〜３月が、進行の都合から強制的にスキップしてしまう。
確かに、現状のボリュームに加えて更にあと９０日もプレイさせる事が、果たして単純なプラスなのかは賛否ある所だと思う。
しかし、スケジューリングこそが本作のゲーム性の根幹なのに、予告も無いまま日限を９０日もカットするというのは、自ら設定したゲーム性を否定するおかしな進行ではないだろうか？
この点は若干の減点要素と感じた。

COMMENT

先が気になるストーリーも去ることながら、「やめ時の無さ」が特筆モノ。
「あと１日進めたらやめよう…と思ってそのまま＋１時間」なんて事が頻発。
ゲームでこんな体験をするのは本当に久しぶりのことです。
システム面も含め、よくもこれだけの両立困難な要素を、高いレベルでまとめたと感心します。

ただ、殆どの方には問題ないと思いますが、重苦しい展開が好みという方には、若干肌に合わない印象があるかも知れません。
その点のみ、若干ですが人を選ぶと思います。