PlayStation mk2 :: PS4/PS3/PS2評価レビューサイト

GOOD!

●顔のグラフィックが物凄いリアル
　リアルタイム演出であそこまで顔がリアル
　なゲームは初めてみました。
　まだ表情に違和感がありますが、
　肌の質感とかは恐ろしいものがありました。

●新しい演出
　映画でありながら、ゲームみたいな感覚で、いままで物語の中心になるイベントシーンは、ただ観ているだけのゲームがほとんどでしたが、heavy rainはそこにゲームならでは　の臨場感を与える事に成功しています。主人公のモーションとともに要求されるコマンドは
　失敗しても物語は進んでやり直しが利かないというシステムも相まって、物凄い緊張を生み出していました。

●リアルな物語
　これはこの作品をゲームとしてみるのか、映像作品としてみるかによって評価が
　わかれます。映像作品としてみた場合は、ラストの多くの伏線を回収できず、
　矛盾がいくつも生じる所などあり純粋の物語としてはあまり評価できません。
　ゲーム作品としてみた場合は、これほど人間の感情描写がされている作品は他に
　みたことがありません。ようやくゲームも映画やドラマ並みの人間の描写が可能な
　脚本レベルまでになったかなーという印象を受けました。

●テンポの良さ
　比較的物語に重要な点だけをプレイできるので、非常にテンポよく物語りに
　引き込まれます。ゲーム特有のむやみにだらだら長い作業感たっぷりのステージはこの作品にはありません。

BAD/REQUEST

●物語の不整合
　ラストになり犯人がわかると、途端にいままでのできごとに、不整合が生じます。
　脳内で必死に整合性をとろうとしても、一致しない箇所がやや目立ちます。
　ラストの物語の運び方にもやや盛り上がりが欠ける印象を受けて、序盤などは
　物凄いいい雰囲気だったのに、崩れている気がしてもったいない気がしました。


●操作性が悪い
　私が苦手な視点固定の、あるエリアまでいくとパッと視点が切り替わるタイプの
　作品で、進んでいる方向が狂います。思ったように部屋を捜索できなく時間制限が
　きてしまう。そんなイライラを多少感じました。

●無駄なコマンド入力を求められる時がある
　敵とのやりあいのシーンでコマンドを求められる所は、非常に臨場感が出ていて
　いいと思いましたが、部屋を捜索する時や、障害を飛び越える所では、無意味に
　コマンドを連続で求められる事に疑問を感じます。正直メンドクサイという印象
　を受けました。

●システムが若干悪い
　けっこう複雑に分岐が絡んでいるようで、すべてのパターンを遊ぼうとすると
　たぶんかなり飽きてしまうと思いました。他のシナリオパターンをプレイしたくても
　システム的に最初からやり直さなければならない感じで、マルチシナリオに
　対してのシステム配慮がなされていない。

COMMENT

HDTV使用　アドベンチャーゲームはあまりしません。

この作品をプレイする前に　428を借りてプレイしていました。
同じ物語を語るゲームとして比較してしまいがちですが、
脚本は428のほうがしっかりしていると思いましたが、システム的にはheavy rainのほうが素晴らしいと思います。
想像以上に　イベント中にコマンド入力を求められたり、制限時間以内にコマンド入力をリアルタイムで求められるシステムは、はまります。
いままでゲーム性と物語性の両立などはどの作品も失敗していますが、この作品はうまく物語性を高める事に成功している作品で、新しいタイプの作品だと思いました。
まさに新しい道を開いたと思います。
ただラスト　物語のつめが甘かったり、システム的に不備が見受けられたのが残念です。
そういう点ではこの作品は名作になれなかった作品ではありますが、
新しいジャンルというか表現方法を切り開いた作品という事を考えると
名作だと思います。
画期的な作品120点ーシナリオ25点ーシステム10点　で　85点ぐらいの印象。
若干話しは変わりますが、FF13など物語を中心に描きたかった作品が物語りを
語る方法としていまだに失敗をしている中、heavy rainはうまくできていて
本当はこういう作品を作りたかったのかな？？と思いました。
こういうタイプの作品をもっとこれから作っていって欲しいと思いました。