PlayStation mk2 :: PS4/PS3/PS2評価レビューサイト

GOOD!

・キャラの役割分担がしっかりしてる
まず褒めるべき点といえばこれ。
今までキャラにバトルの個性があるFFはあんまなかったし、システムと言えば成長すればするほど似たり依ったりになる代物ばかり。
特に12のライセンスは恐ろしく底が浅くキャラに個性を出すのが不可能とも言える欠陥システムだった。
その点、クリスタリウムはキャラの能力差、バトルでの役割分担というのがどの時点においてもしっかり保たれて
これがDQの様な役割分担が好きな身としては評価ポイント。
その弊害としてキャラ性能差というのが結構出ている（編成も限られてくる）のでその辺のバランスはしっかりして欲しかった。

・ストーリー
世界の破壊を別の見方でとらえ、運命に翻弄された若者たちの、ドラマ的な展開に惹かれました。
色々な立場の青年たちが、悩み、悲しみ
苦しんでも立ち上がり、未来の世界のために、自分の出来ることを選び行動していきます。
（もちろん突っ込みどころもありますがね。）
ステレオタイプの物語ではありませんし、エンターテイメントとして十分すぎるほどに楽しめる作りになってます。
ラストもハッピーエンド（？）で安心。

・敵の強さ
ズシリとした難易度に戻った
6以降難易度は下がってきたが、今作はかなり難しい。
戦闘は「命懸け」そのもので、中盤以降は雑魚が雑魚でない。
ストーリーをすすめている時は、バランスが絶妙でかなりの緊迫感、緊張感があってハマリまくりました（というかボスが強すぎた）。
ラストダンジョンは一段と敵の強さが跳ね上がる。ダゴンの群れに初対面でボロクソにされたのは自分だけでないと信じたい
そしてラスボスの強さにも驚愕した。例のキングベヒーモス&犬でのCP稼ぎがなきゃ絶対に勝てなかったと思う。
FFでは4のゼ○ムスの再来かそれ以上の骨太な強さで、DQでもDQ6の真ム○ー以来味わっていないような大激戦。
特に最近は9,10-2,12ととてもボスと言えないような代物が続いて、もう本編で4のような強敵は出されないものと諦めていただけにこの調整の採用は嬉しかった。
なので、熱中度は当然5点で

BAD/REQUEST

・音楽
サガでの浜渦氏が作曲すると聞いて期待していたのですが
13の楽曲にはイマイチ乗れませんでした。何より楽曲の使い回しが多い、オープニングに流れたのと似たフレーズを何度聞いたことか。
これならサガでの伊藤氏に作曲してもらった方が良かった。

・キャラ性能の偏り
上で述べた役割分担の充実の負の側面としてキャラ性能や使用頻度にかなり差が出てしまいました
プレイした大抵の人が感じているでしょうがファングが強過ぎでサッズが弱過ぎです。
（DQに例えれば前者はPS版DQ4のピ○ロの如くで後者はDQ6のテ○ー）
ファングは能力的に非の打ち所がありません。
ダントツの物理攻撃力に豊富な妨害弱体技能にディフェンダーロールも常備。
見てくれも美人ならスタメンに起用しないなど考えられません。
加えてサブのエンハンサーで他キャラが使用できない補助系も覚えます。
あえて彼女の難点を言うならば他キャラの存在が食われると言うところでしょうか。
サッズを見てください。
ヒーラーもメインで出来ないのは補助役として致命的です。
更にはその回復役をも下回る全体的な能力の低さが戦いには向かないと言っています。
技能も彼ならではのものがありません。
このゲームはただでさえ厳しいバランスであることもあり彼のスタメン起用は絶望的かと。
メンバー編成可能になってからはほとんど「ライトニング＋ファング＋ホープ」。

・やりこみ
本編の近作最高ともいえる難易度、内容の濃さに対して裏ボス等のボリューム不足感は否めない
まず「ミッションの敵の大半はラスボスより強い」なんて大嘘もいいとこで
ラスボスを倒せた時点でクリア出来ないミッションなんて10個程度
（開発中にラスダン、ラスボスの難易度を上方修正したのか？ミッションの難易度を下方修正するか削られたのか？後者の可能性も否めない）
しかも討伐対象が被っているミッションもたくさん。
ミッション最後のボスも過去作のデア・リ○ターやヤ○マット程のインパクトはない。寧ろネオチューの方が苦労した。
裏ボスより遥かに強いらしい雑魚青亀はまだ手を付けていないので何とも。

ところでミッションといえば使命を果たせず死骸になったなれのはて
当然ルシになったときの使命が込められている筈でどんなテーマが入っているのだろうとワクワクしていたら
ただ単に12のモブハントの劣化版ともいえる代物、思わず「下の世界の連中ってこんなクダラネエことばっかしてたんかよ」と吹いてしまった。
以上、やりこみ要素の物足りなさで満足感は3点止まり。

COMMENT

正直最近のFFシリーズをはじめとするRPGの簡単さには辟易していた自分にはかなり楽しめた。今作は最近のRPGから見れば難しく見えるかもしれない。
しかしそれが良いのだ。強い敵と戦い惨敗する。その悔しさをバネにしてどうやったらあの敵を倒せるのかといろいろ戦法を考えたり。
そして苦労の末、ついに強敵を倒す。これがたまらなく楽しい。そういう楽しさが今作にはある。
また今作は戦闘のテンポが非常によく個性あるキャラの使い分けなど戦闘の面白さを長い間保たせていてくれて良かった。
CGムービーみたいなものを求めている方には向かないかもしれないがシステム重視の方、ある程度ゲームで苦労したい方には是非ともお薦めできるゲームじゃないかと思う。

あと、システム面が非常にシンプルでチュートリアルも親切なので、実は初心者にもお薦め。ただし難易度は決して低くはない。