PlayStation mk2 :: PS4/PS3/PS2評価レビューサイト

GOOD!

・前作と同じ、B級映画っぽさを前面に出したストーリーで、プレイする映画に偽り無く楽しめる
・グラフィックは至高の一言。ギアーズオブウォーやコールオブデューティーなど、グラフィックが売りのゲームは他にもありますが、これらのゲームは全体的に色彩に乏しく灰色と茶色ばかりの味気ないもので私には合わなかったのですが、アンチャーテッドは非常に色彩が豊かで、思わず立ち止まってしまう景色が山ほどあります。ただ奇麗なだけではなく、古代の遺跡の彫刻などは一つ一つが丁寧に作り込まれ、今回のメイン舞台であるチベットの仏教文化をしっかりと反映したデザインのものばかりで惚れ惚れします。
・前作よりもさらにシチュエーションが豊かになりました。特に感動したのが暴走列車に乗って先頭車両を目指すシーンです。前から迫り来る景色はジャングルから竹林を抜け、河を越えて雪山へと・・・、列車の上で戦うシーンは他のFPSにもいくつかありますが、アンチャーテッドは別格の迫力です。
・落下してリトライになっても、再スタート地点が細かく設定されているので、またここからか・・・ということが無く、ストレスが溜まりにくい設計になっているのも好感触でした。
・マルチプレイは概ね良好です。特に協力プレイモードは敵の波状攻撃を凌ぎながらお互いを助け合ってステージをクリアするというアーケードゲームのような仕上がりで面白いです。
・マルチプレイでもキャンペーンと同じく壁などにしがみついて移動できるので、他のゲームに比べて三次元な戦い方ができるのはオリジナリティ高いと思います。

BAD/REQUEST

・キャンペーンモードの不満点は、私には二つしかありませんでした。一つは、前作にあった□△□の格闘コンボで敵を倒すと、落とす弾が二倍になるというアーケードライクなシステムがなくなったことです。これによってリボルバーなどの貴重な弾を多く得る為に危険を冒して格闘戦を挑むなど、自分から戦闘にメリハリをつけることができなくなりました。それどころか、格闘を挑むと必ず敵が関節技などで反撃してくるようになり、それを△で交わしてさらに□で止めをしなければならなくなりました。こうなると一人を格闘で倒すのにかなりの時間が掛かり、その間にも銃弾は食らうので格闘を挑んだ時点でほぼ負けが決まってしまいます。
もう一つの不満点は、前作では要所要所にあった、ネイトが掴んだor乗った物が衝撃で崩れかかり、ネイトがハァハァと息を荒げながら落ちそうになるという演出が、今作ではほぼ全てのシーンにある点です。ゲーム開始直後から連続してこの演出が来るので、マンネリ気味で少しうんざりしました。
・キャンペーンにはほぼ不満はないものの、マルチプレイには不満が山積みです。まず第一に、致命的なバグが山ほどある点です。マップ読み込み中にフリーズや、死んだ後に復活しなくなったりなど、再起動を余儀なくされる時がありすぎます。しかも途中で試合を抜けるとペナルティとして経験値が大幅に引かれるので踏んだり蹴ったりです。通常では行けない所にバグで入り一方的に攻撃できるようになるなどのバグもあります。
・敵を倒してお金を稼いでレベルを上げ、レベルに応じて二つまで設定できる能力を買えるようになるシステムなのですが、プレイヤーの間に不公平を発生させているだけの気がします。高レベルになると壁に隠れている敵も発見できるようになる能力など、プレイを一転させるものも出てきてしまいます。
・協力はいいのですが、対戦ではステージに落ちている強力な武器の取り合いになることが多いです。

COMMENT

総評としては、シングルはほぼ文句なし、反面マルチは課題大有りといったところでしょうか。
次回作があるとしたら、もう少しマルチプレイも煮詰めて欲しいと思いました。
しかしながらアンチャーテッド2がハイデフゲームの頂点に立つ完成度なのは間違いないです。作り込みの気合いの入れ方が、正直言って他のゲームとは天と地の差があると思いました。これほどの妥協が無い作品を、前作から二年余りで作ってしまった点に驚きです。