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GOOD!

このゲームの一番のウリは西部劇の世界の再現度の高さでしょうか。
開発陣はこのゲームのために相当マカロニウエスタンの名作を研究していることがうかがえます。

町並みやNPCの服装などのリアルさはそのまま切り取って映画のワンシーンと見間違うほどです。
土埃の舞う荒野のけもの道、砂漠の果てに沈む夕陽、多種にわたる野生動物、と言った自然描写も非常にリアルで美しいです。
シチュエーションも西部劇のお約束を踏襲したシーンが豊富で、早撃ちの決闘や馬上の追撃戦、駅馬車を守ったり襲ったり、時には馬を捕まえたりカウボーイになって牛追いをしたり、まさにイメージどおりの1900年代初頭の西部の世界を追体験できるゲームになっています。

メインとなるシナリオも、一癖も二癖もあるキャラが次々と登場し、善や悪と言った単純な価値観で割り切られることのないシニカルな視点で描かれています。
シナリオ外でも、荒野を歩いていると、強盗や野生動物に襲われている人から助けを求められたり、時には遭難者を装った盗賊に急襲されたりといったいかにも西部の荒野と言ったランダムイベントが起こり退屈しません。

TPSゲームとしては、体力はかなり短時間の時間経過で回復し、エイムも通常がオートエイムになっているため、難度はあまり高くありません。適当に撃っていても弾が当たります。ゲージ消費でスローモーションで狙撃できるデッドアイというシステムを使えば大勢に囲まれても互角に戦えるし、人質を避けて相手を狙ったり、武器を狙って落としたり、人を吊っているロープを狙い撃って切ったりと難度の高い狙撃も簡単に再現可能です。

武器の種類も拳銃、ライフル、ナイフ、ショットガン、火炎瓶、投げ縄、素手と豊富で、特に投げ縄は他のゲームにはない使い勝手で非常に楽しいです。野生の馬を捕まえたり、賞金首をを縄にかけて縛り上げ司法に突き出したり、あるいは投げ縄をかけたまま馬で引きずったり。

おまけ程度と評価されることの多いオンラインモードですが、個人的にはかなり楽しいです。
オフラインモードと同じ世界で、他プレイヤーと流浪したり、出会い頭に撃ち合ったり、特に打ち合わせもなく協力してギャングの隠れ家を攻撃したり。
勝利条件の決まったチーム戦やフリーフォーオールや金塊争奪戦も、積極的に前に出る人さえ多く集まればかなり熱い戦いになります。
条件を満たすことによって実績と経験値のもらえるチャレンジもオフラインモードより豊富です。

この手の洋ゲーにありがちなローカライズに伴う表現規制もほぼありません。（イベントシーンのカメラアングル変更が一箇所のみ）
フリーズは100時間プレイしていますが一度もありません。（カクつきは多少ありました）
北米版が五ヶ月ほど先行して発売され、ある程度バグフィックスされていますので致命的なバグはほとんどありません。

BAD/REQUEST

・狩をした時の剥ぎ取り、植物採集などのモーションが３〜４秒と若干長く、スキップできない上に切り替え時に強制的にカメラアングルが変わるので操作し辛いです。
・箱庭ゲームでよくあるワープ機能ですが、いちいちキャンプを張らないといけないのが面倒ですね。
・対戦モードのデッドアイ全回復アイテムはない方がいいかと思いました。若干大味になってます。
・ほとんど意味のない廃墟や建物が多いですね。固有のランダムイベントがあるとなお良かったです。
・主人公がイベントで善人すぎて、悪人プレイにあまり感情移入できませんね････。

COMMENT

36型液晶テレビにHDMI接続でプレイしています。

Z指定ということを差し引いても、さらに大人向けのシナリオですので、人を選ぶゲームではあるでしょう。
西部劇が好きな方なら無条件でお勧めできます。
私も好きなので、発売の二ヶ月以上前から予約して購入しましたが、全く期待を裏切らない出来栄えでした。

自由度＝できることの多さ、として見るならば、評価の高い同社ゲームのグランドセフトオート・サンアンドレアスには及ばない感じです。
ですが、NPCの挙動や世界の再現度などのレベルでは、箱庭ゲームとしてさらに進歩を遂げています。
DLCによって新しいミッションなども追加されるようですので、まだまだ進化の余地があるでしょうね。

またローカライズも素晴らしいので、ぜひ今後の洋ゲーのローカライズの基準になってほしいですね。国内メーカーのローカライズには不満が多すぎます。