PlayStation mk2 :: Another Century's Episode：R(アナザーセンチュリーズエピソード R) レビュー

Another Century's Episode：R(アナザーセンチュリーズエピソード R) レビュー

発売元	バンダイナムコゲームス（オフィシャルサイト）
発売日	2010/08/19
価格	8,379（税込）
レーティング	【Ｂ】12才以上対象(CERO について)
ショップ/リンク	Amazon ／ニュース
タギングトップ3
タイトル概要	■ ジャンル：ロボットアクション ■ プレイ人数：1人 ■ 限定版：9,240円

オリジナリティー	グラフィックス	サウンド	熱中度	満足感	快適さ	(難易度)
3pt	3pt	2pt	1pt	1pt	0pt	2pt

総合点
26pt

GOOD!

■グラフィックの強化
次世代機に移行したこともあり、各機体が綺麗なグラフィックで描写されています。
また、澄み切った青空やハイウェイが通ったビル郡など戦場が多彩になりました。

■機体へのこだわり
・クロスボーンガンダムのバーニアの動き
・KMFの細かい動きの再現
・はっきりと違いが分かるミサイルの軌道
・敵戦艦のギミック
このような細部にわたるこだわりはACEらしさが出ていて毎度毎度感心します。

■オリジナルキャラクター
性格、容姿共に各キャラクターの特徴が明確に表れ、覚えやすく面白いです。
オリジナル機体のデザインも従来のものとはまるで異なり、目新しさを感じました。

■カスタムサウンドトラック
好きな曲をかけて、ゲームを楽しむことができるご機嫌な機能です。
原作再現を期待するファンにはとても嬉しい。

BAD/REQUEST

■ストーリー
会話シーンが長すぎて非常に退屈です。ACE:Rは『アクション』ゲームです。
好きな機体いち早く操縦したいのに、長文を読むだけで疲れます。
ゲームパートに入ってもいつまでも続く会話シーンが酷いです。
惑星エリアの設定や、参戦作品が合流する過程は面白かったのですが
棒立ちのロボット達を見て楽しいと思う人が何人いるでしょうか？

■操作性（快適さ０の理由）
　●テンションシステム
　ACE:Rの評価を最も落としている原因だと思います。
　テンションをためないと、ビーム砲やミサイル一発も撃てません。
　このため、テンションを貯めやすい行動になりがちです。
　これがゲームの流れを単調にしていると言わざるを得ません。
　特別な能力を使うのにテンションを消費することは理解できます。
　しかし、通常兵器にまでこれを適応するのは無理があると思います。

　●レスポンスが悪い
　旧作ではボタンを押したら即攻撃、即発動というのが当たり前でした。
　しかし、今作では出の遅い格闘攻撃が潰されることもしばしば。
　前作以上の数の敵を相手にこれではイライラします。

　●変形機体の改悪
　マクロス、オーガスの機体はファイター形態でしかダッシュが出来ません。
　今まで出来ていた、クイックターン、ロール回避も削除されています。
　なのでトロトロ旋回するしか出来ず、ドッグファイトは無理です。
　バトロイド形態はステップ性能も悪く、滞空すらできません。
　蜃気楼に至っては変形のメリットがあるのかすら疑問に思います。

　●武器性能の大幅低下
　　メイン武器、格闘、サブ武器ほぼ全てが劣化してます。
　・メイン武器のタイミング射撃が回避と同時使用ができず使いにくい
　・広範囲武器だったバズーカが、単体にしかヒットせず、隙だらけ
　・マルチロックミサイルもロック範囲が決められて、使いにくい
　・チャージ攻撃全般、チャージ時間が異様に長くて使いづらい
　・格闘攻撃はコマンドが複雑になりすぎて使い分けし辛い
　・ガードはレスポンスが悪く、使いにくい
　・掴み、投げはできる敵がわからないので使うことがほとんどない
　・大砲系の武器が照射タイプになり、大量撃破できず破壊力に欠ける
　・マルチロック兵器がミサイルしかない
　・ハイパーダッシュ中に攻撃できない
　ざっと思いつくもの挙げただけでもこれだけ問題点があります。
　要は、増えた敵機に対して単機の殲滅力が著しく落ちているということです。

　●ロックオン
　マニュアルですら満足に狙いたい敵にロックできません。
　ロック優先の設定を変えてもいまひとつ改善した実感がわきません。
　目の前に倒したい戦艦がいるのに、画面外の雑魚敵にロックすることも…。

　●操作方法
　咄嗟に使いたい武器を使えません。操作方法が複雑すぎです。
　ダッシュ中は攻撃が出来ないし、真横に移動できません。
　クイックターンもできなくなり、操作し辛いです。
　前作のシフト方式が快適だっただけに、余計に酷く見えます。

■NOT SKIP MOVIE
周回前提のゲームにこの仕打ちは酷いです。
マクロスF劇場版を控えたバンダイ側の魂胆が見え見えで気分が悪くなります。
こんなゲームは未だかつて見たことがありません。
開いた口が塞がらないです。

■無駄に硬い雑魚敵と把握できない戦況
見えないところから、無駄に硬い戦艦や雑魚が大挙して押し寄せてきます。
なので、優先順位を決めて戦うことが自然なことだと思います。
しかし、戦況がまるでわからないので、順序だてて行動できません。
まるで終わりの見えない作業をしているみたいです。

COMMENT

全トロフィー獲得済み。
ACEシリーズは全作プレイ済みです。

システム回りを全て前作の仕様に戻して欲しいです。
旧3部作のほうがロボットアクションとしてあらゆる面で優れています。
Rは調整不足だらけで、秀でた部分がほとんどないのでオススメできません。
ACEは好きなロボットを快適に操縦できることが大きな魅力だったのに…。
それを失ったACEをプレイすることになるとは、非常に残念でなりません。