PlayStation mk2 :: ACE COMBAT ASSAULT HORIZON(エースコンバットアサルト・ホライゾン) レビュー

ACE COMBAT ASSAULT HORIZON(エースコンバットアサルト・ホライゾン) レビュー

発売元	バンダイナムコゲームス（オフィシャルサイト）
発売日	2011/10/13
価格	8,380（税込）
レーティング	【Ｃ】15才以上対象(CERO について)
ショップ/リンク	Amazon
タギングトップ3
タイトル概要	■ ジャンル：超音速・大破壊シューティング ■ プレイ人数：1人

オリジナリティー	グラフィックス	サウンド	熱中度	満足感	快適さ	(難易度)
2pt	3pt	3pt	3pt	3pt	2pt	2pt

総合点
54pt

GOOD!

■新システム
DFM（ドッグファイトモード）とASM（エアストライクモード）
面白いですね、緊張感や疾走感、爽快感が強く感じられます。
基本的に今までとやってることは同じですが、
視点や表現を変えただけでも大分新鮮な印象を受けました。
初心者救済でもあるでしょうけど、マンネリ解消の意味合いが大きいのかな。

カウンターマニューバ
本作では敵からのロックオンに対して、条件付きで発動できる反撃機動があります。
現実では元来存在してるものですが、ゲームでの手動再現は難しいものでした。
それを簡略化して、半自動で行えるようにしたのがこのシステム。
ちょっと無茶な機動はしますが、ピンチをチャンスに変えるのは格好良いです。

■攻撃ヘリ・ヘリのドアガンナー
これはとても良かったと思います。
ヘリ操作は一見難しいですが、慣れると自在に動けて楽しいです。
ガンナーによるミニガン掃射も爽快感があって楽しめました。

物語に対して感情移入する「入口」が増えたという意味でも◎でしょうね。

■敵船舶の強化
これもかなり嬉しいところですね。
旧作では巡洋艦や空母が本当にあっけなく沈んでましたが、今作では手強いです。
ガトリング砲による弾幕を張っている姿に、思わず「おぉ…」とか呟いてしまいました。

■機体のカラーリング
カラーリングをプレイヤー側で弄れるようになりました。
自由に塗れるわけではなく、既存のパターンの色を各所変えられる形式。
それでも、自分の好みの色に変えられるのは嬉しい。

■オンライン（対戦・COOPミッション）
オンラインはまだ少ししか触れてませんが、楽しいですね。
上で挙げたDFMのおかげで、あまり上手でなくてもある程度楽しめます。
スキルシステムがあるので、個性化も図られています。
COOPミッションをする事もできるので、対戦が怖い人も安心でしょう。

BAD/REQUEST

■世界観
何でしょう…台無しとまでは言いませんけれど。
今まで築いてきた世界観や、設定などが勿体無いです。
アメリカ軍最高万歳…は、確かに格好良いのでそれはそれで好きですが。
これでは「エースコンバット」ではなく、「Call of Duty : Assault Horizon」です。
北米市場でウケるように路線を変えてしまったのなら残念です。

■ボリューム不足
ミッションが少ないですし、ルート分岐などもありません。
幕間のシナリオシーンも軽いですし、恒例のブリーフィングもありません。
シングルプレイを軽くして、オンライン対戦に重きを置いているのでしょうか？
この点でも流行りのFPSスタイルを彷彿とさせます。

■起承転結
盛り上がりに欠けます。
淡々とミッションが進んでいくだけで、あまり感情移入できませんでした。
登場人物も、好きになれそうな印象は受けますが…そこで止まっちゃいます。

■敵戦闘機の挙動
GOODで挙げました新システムのDFM。
これは当然ですが敵戦闘機も使ってきます。
ただその頻度が半端じゃありません。
かなり頻繁に、複数の敵機がDFMしてきます。
DFMに入られると、延々と加速旋回し続けない限り振り切れないので、
必然的にカウンターマニューバを多用することになります。

主人公、または敵のエース級パイロットがこれを使うなら良いんですが…。
敵パイロット全てが高頻度に使ってくると、対処に追われて爽快感が得られません。
エースを体感するというシリーズのコンセプトも揺らいでしまっている気がします。

■新システムの空回り
上の項目にも当てはまることですが。
全体的に、新しいシステムに光を当てすぎてバランスが偏っているように感じます。

戦闘機ゲームなのに戦闘機のミッションが少ない。
（ミッション数自体が少ないのに、ヘリ用のミッションを割り込ませている為）
DFMを使わないと絶対に倒せない仕様（もしくはそれに近い物）の敵がいる。
制空戦闘機なのに対地攻撃専用システムのASMができる。
等など、他にも色々あります。

言ってしまえば、
本作を「新生エースコンバット」の為の土台作りと割り切った感があります。
もしそうなら、次に繋げてくれる事を願うばかりです。

COMMENT

「今までのシリーズが好きだから」
その理由だけで購入するのはあまりお勧めしません。

個人的には一つの完成されたゲームソフトとしては考えていません。
本作は方向性のお披露目に過ぎない、と感じるからです。

かといって、がっかりするようなクソゲーだというわけでもありません。
一応、ゲームとしてまとめてはありますし、それなりに楽しめます。
ただ、練りこまれていないのです。

次を期待させてくれるだけのモノはあったので、
素直に期待して待ちます（＾＾*

環境はHDMI接続の液晶1920x1080、光回線。