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GOOD!

リトルビッグプラネット(以下LBP)とモッドネーション(以下モッド)を
組み合わせた様なゲームです。
両方の開発会社が共同で開発したらしく、
有名なクリエイトゲームが合体してさぞ面白い物が出来たんだろうと
期待すると実は…
まあそのあたりの話はBADでするとして。

最大の長所は何と言っても
自由度の高いコースクリエイトにあります。
その奥深さはコースを敷いて道の両脇に建物を置くだけにとどまらず、

・ユーザーオリジナルの攻撃アイテム作成
・コース専用のカートを作成
・簡易的なムービー作成
・映像効果（画面全体にネガ・ポジ反転やセピアなどを施せる）
・日照や水面の高さ、霧の濃淡の設定
・レースのルール設定
・バトルステージの作成
・その他、LBPでお馴染みの各種設定　……など

プレイヤーの創造力に応えうるクリエイト環境が整っています。
また、モッドとの大きな相違点として

・モッドではバグを使わないと不可能だった
「コースオブジェクトの縦回転」が自由に出来る点
・夜のコースが簡単に作れる、コースに照明を置く事が出来る点
（モッドでは空中にオブジェクトを敷き詰めて無理矢理夜を
演出することしか出来ず、しかも日光を遮るので暗くて走りにくかった）

が挙げられ、モッド以上に自由なクリエイトを楽しめます。

BAD/REQUEST

【レース】
1)遊び甲斐がないレース
一般的なレースゲームでは、他のプレイヤーに勝つとレートやランクが
上がりますが、このゲームにはそういった物がありません。
またモッドにあるような「公式タイムアタック」もありません。
スキルを数値化することで、プレイヤーのモチベーションを
維持させるという仕組みが、このゲームには無いようです。

2)レースゲームに不向きなシステム
カートの挙動がLBPのような浮遊感のある挙動になっていて、
モッドのようなクイックな動きができません。
急なトラップや対戦相手からの攻撃に対処しにくいです。
また、スピード感が余り得られません。
部屋人数が最大8人というのも少なくて不満です。

3)人気のあるコースばかり走らされる
オンラインでは、レースが終わる度に次に走るコースの候補が3つ
自動的に選ばれ、プレイヤーの投票によって次のコースが決まります。
しかし3つの候補は人気コースが選ばれるようになっているらしく、
必然的に公式が作成したもの、若しくは一部のユーザー作成コース
ばかりが選ばれることになります。
誰かと自由にコース巡りをしたい時はフレンドと一緒に廻る必要があり
しかも1レース終わる度にホストのPODに戻らないといけません。
テンポが非常に悪いです。


【クリエイト】
1)モッドに備わっていた便利な機能がない
・コースに沿ってオブジェクトを置く
・オブジェクトのおまかせ配置
・特定のオブジェクトだけを一括削除

他にもあるかも。

2)目当てのオブジェクト・ステッカーを探すのが面倒
一応種類別に分類されているし、好みのオブジェクトを
お気に入り登録できます。
ですが、元の数が多すぎるので探すのが大変な上、分類のされ方が
イマイチ直感的でなく分かり難いです。

3)すぐフリーズする
前触れもなく突然フリーズすることが多いです。こまめなセーブ必須。
何か作業をする度に画面端にセーブアイコンのようなものが出ます。
一体何をしているのかは分かりませんが、ひょっとしたら
フリーズの頻度が高いことに関係があるのかも知れません。


【その他】
他のプレイヤーとコミュニケーションが取りにくいです。
ボイスチャット、それにPOD内及びレース開始1分前での
テキストチャットのみです。

COMMENT

レースゲームは基本、人と競い合い勝つことを楽しむものです。しかし
LBPカートはレースゲームにLBPのある種平和な世界観を合わせた結果、
他人と競い合うという概念が希薄になってしまったように思えます。
いかにクリエイトが面白くても、レースゲームとしての楽しさが
得られなければ、その魅力は半減してしまいます。

私はBADの項でモッドと比較するような事を幾つか書きました。
モッドは同じクリエイトゲーでありながら、レースゲームとしての基礎部分
(スキルの数値化、ブーストゲージを核としたシステム)がしっかりしており、
また、「モッドスポット」をユーザーコミュニティの中心に据えることで
ユーザー間の交流がしやすく、優れたレーサー・クリエイターが自然と注目
されるようになっていました。

そんな素晴らしいゲームを作った会社が開発に関わりながら、
出来た作品が実に微妙だったことが残念でなりません。
別にLBPが悪いというわけではないですが、
LBPをそのままレースゲーム化して上手くいくかどうかという点について
もう少し考えて欲しかったです。
せめてモッドより前に発売されていたら、
受ける印象が多少は違っていたかも知れません。