PlayStation mk2 :: PS4/PS3/PS2評価レビューサイト

GOOD!

※無双シリーズとの違いは、長所でも短所でもないと思うので、「感想」の所に書きます。

◆オリジナリティ◆
・僕が知っている限りでは、ヨーロッパ史をテーマにした作品というのは、ほとんどなく、その点で珍しいと思う。
最近は、戦国（無双やバサラ）や三国志をテーマにした「歴史モノ」が人気だが、その中で西洋を選んだのはオリジナリティが高いと思う。
・個人ではなく、部隊を操作するというのも新しい。同メーカーの『決戦』というシリーズが、同様に部隊を操作するゲームだそうだが、個人的には本作が初めてだったので。
・主人公を作れる所。外見や声を、狭い範囲ではあるが、自由に作成できる。

◆アクション（難易度）◆
・剣、槍、騎馬、弓など…様々な部隊を操作できるところ。
騎馬隊で突っ込んだり、弓隊で援護射撃したり、敵を一掃した時は爽快感がある。
・「騎馬がやたらと強い」という意見を多く見かけるが、そういうワケではない。その人は騎馬を使い込んでレベルが上がってるから、そう感じるだけで、他のもレベルが上がれば強い。僕の中では槍が一番強く成長した。
ただ、騎馬の場合はスピードが段違いなので、広い戦場を移動するという点では、ズバ抜けて有利なのは間違いない。
・難しい操作は無いと言ってよく、アクションが苦手でも大丈夫。操作性をはじめとして、ゲームそのものが簡単。

◆音楽◆
西洋の雰囲気が出ていて、ゲームに合っている。
音楽だけを聴いたら、特に良いと感じないと思うが、ゲームの中で聴くと、ゲームと相性の良いものとなっていると感じた。

◆その他◆
・戦いが「日の出から日の入りまで」というシステムで、気軽にセーブできるところ。戦闘中以外は、いつでもセーブできるのが良かった。
・ロード時間とかも気にならない程度。
・上記の面や、わかりやすさなど、快適さは高い。

BAD/REQUEST

◆ストーリー・主人公◆
・まだプレイしていない人で勘違いされている人がいるかも知れないので、一応、書いておくと、本作の主人公は傭兵で、史実キャラのジャンヌ・ダルクやラ・イール、黒太子エドワードなどを使えるゲームではない。
・ストーリーは上記の史実キャラを中心に描かれるため、傭兵である主人公は、かなり脇役のイメージが強い。
主人公の声を設定でき、戦闘中も掛け声を出したりするのに、イベントでは無口。一切しゃべらない。将軍が「よし行くぞ！傭兵たちも奮戦せよ！」って盛り上がってるのに、うなづく程度…。
・例えば、「フランスだけの味方をする」ということができないため、危機を乗り越えたりする戦争に参加しても、次はイングランドの味方だったり、どこか裏切り者のイメージがして、ストーリーに入り込めない。それが傭兵というものなんだけど、日本人の感覚には合わないのかも知れない。
・クリア前に売ってしまったので、上手くやれば片方だけの味方でプレイできるのかも知れないが、僕がやっている限りでは、できなかった。
最初「フランスだけに付いてプレイしてみよう」と思ってフランス側だけに参戦していたのに、最初のイベント戦闘はイングランドのものが発生した…。

◆戦闘◆
・ひたすら戦闘を繰り返すだけ。しかも、その戦闘自体も、すごく単調。
拠点を取り合うのだが、拠点隊長を倒すだけでボス的な存在もいないので、簡単に取れる。史実キャラも総大将として参戦しているが、あくまでも拠点の制圧が目的。
・戦場がメチャクチャ広いので、足の遅い部隊では、移動が面倒くさすぎ。騎馬が強いというか便利なイメージが非常に強いのは、ここに理由がある。
・味方の進軍速度が遅すぎる。終盤、レベルが上がってくると、結局は自分の部隊だけで戦場を支配してる感じになる。大軍ＶＳ大軍という感じではない。
・自由に様々な部隊を率いることができると言っても、使いたい部隊が都合よく率いれることは、ほとんどない。剣、弓、騎馬、槍、斧、メイスが大半で、それ以外の珍しい兵科が出現することは、あまりない。

◆ジャンル◆
・他の人も書いていたことだが、アクションゲームというより「アクションＲＰＧ」という印象。非常に簡単すぎて、手応えがない。
経験値を入手して、パラメータを上げる所も、ＲＰＧ的な感じ。
・特にＲＰＧ的と感じさせるのが武器や防具で、正直、この要素は余計だったと思う。主人公に装備するものの他に、兵科ごとに装備があり、これが面倒だった。
戦闘中に使うアイテムだけで十分だったと思う。

◆グラフィック◆
キレイじゃないとは言わないし、十分だけど、ＰＳ３ということを考えると、インパクトなし。頑張ればＰＳ２で表現できるレベル。

COMMENT

◆無双と同じコーエーのオメガフォース（制作チームの名前？）が作っているため、大きく見れば似ている。「広い戦場での大軍ＶＳ大軍」を表現しようとしている所なんかは同じ。ただ、実際プレイすると、違う面もたくさんある。
史実キャラを使えない。
主人公の成長要素。
武器や防具の概念。
戦闘中のイベントが、ほとんど無い（戦闘の前後に少しムービーが入る程度）。たまに援軍イベントある程度。

◆とにかく飽きやすい。メチャクチャ単調です。ストーリーも盛り上がらないので、先に進めようという意欲が、いまひとつ湧いてこない。
部隊を率いると言っても、オープニングのように数千・数万の大軍を動かすっていうワケではない。多くて３０人程度。最後には、この数十人で戦場を荒らし回るだけの印象。
何が足りないのか？と聞かれると、答えに困るが、のめり込むほどの魅力を感じないゲームだった。次に出る「真・三国無双５」への繋ぎとして発売したのかも？
結局、クリア前に進める意欲を失い、売ってしまった。結果的に、やや期待はずれだった。

◆買うか迷っている人は、いろいろ情報を集めて、よく考えてからの方が良いと思う。急いで買うほどのものでもない、という印象です。
ブルーレイは傷に弱いので中古はどうなんだろう？と思いますが、すぐに値下がりしそうです。
現状ではＰＳ３のソフトは少ないので、とりあえずっていう気持ちで欲しくなる人もいるだろうが、気長に待てる人は、今後の期待作が出るまで待っても良いとおもう。