PlayStation mk2 :: PS4/PS3/PS2評価レビューサイト

GOOD!

オリジナリティ：新しい分野のゲーム。同じＫＯＥIの決戦?とも類似点はあるが、騎兵、槍兵、剣兵、弓兵など多くの兵科がそれぞれの特徴をもち、敵兵科との相性も緻密に設定されており、また時間との競争や自軍の配置など戦略的なアプローチが必要。しかしレベルが上がったり、兵科固有技の使用やバーサーカー状態になると、逆転も可能となるなどやりがいがある。
　何よりもジャンヌ・ダルクのみが有名な100年戦争の主役が登場するテーマも珍しい。マイナーな舞台をあえて選んだＫＯＥＩさんの勇断に敬服。

グラフィック：画面の美麗さや地図を活用するにはＨＤＭI接続かつ40インチ以上の大型ディスプレイは必要。購入時の50インチのプロジェクションテレビ(Ｄ４接続)から替えたフルＨＶの50インチプラズマでプレーすると、画面が鮮やかに一新されたのにはびっくり。

サウンド：これは5点！まず特筆すべきは音楽のすばらしさ。旋律、テンポ、場面への適合性・盛り上げ方、主人公各人のテーマなど優れた映画音楽を聴くような感じ。めったにないことだが、小生サウンドトラックを買ってしまい、Ｉ‐Ｐｏｄやカーステレオにも入れ愛聴している。できれば多チャンネルのオーディオ接続にすれば音楽も効果音も一層迫力を増す。

熱中度：若干冗長な部分はあるもののレベル上げで確実に強くなって行く傭兵部隊や、武器や兵書収集、イベント、ほろりとさせられることもある群像劇、頑張ったご褒美など飽きさせない。初級レベルの兵科もそこそこ活躍できるシナリオシステムの存在により、挑戦意欲もわく。

満足感：たいへん高いレベルにある。廉価版も出たので入手されてはいかが。派手なアクションこそないが、じっくりと腰を落ち着けて付き合う人に向くと思う。

快適さ：手塩にかけて育てた部隊が、敵の大軍を一瞬で壊滅に追い込むのは爽快そのもの。またコントローラーの操作も簡単であり、反射神経に頼ることもなく使いやすい。ロードもＨＤにインスツールしてやればほとんどストレスを感じない。

BAD/REQUEST

・どうみても最初から大型ディスプレイの使用を前提にした作りには賛同しかねる部分あり。小さな画面でも楽しめる、情報を受け得る、興奮を与えてくれるのが名ゲームではないか？
・マップが広いため、イベントの依頼をクリアするために味方エリアの奥までいくと、それだけでその日は(10分だが)終了という、一種間抜けなシチュエーションもあり快適さを損なう。
・クリアといっても、ジャンヌや黒太子など主人公に関するエピソードが一段落するだけで、ゲームはまだまだ継続して行くため、どこで終わりが来るかはっきりせず、ミッションも堂々巡りを始め、達成感が減退する。何かしらの「けじめ」が必要。やっているうちに次第に疎遠となり、そのまま…という感じ。
・コントローラーのバイブレーションはほしかった。
・「モンゴル騎兵」、「日本の武士、僧兵や忍者部隊」の登場など旺盛なサービス精神はよしとするが、兵科の差別化があまり出来ていない。

COMMENT

・「100年戦争」というマイナーなテーマでここまで面白くやりこめるゲームが存在するとは…、日本のゲーム業界の懐の深さを感じさせる。(このゲームのプレーヤーも多ければゲーマーの懐の深さも見せられるのだが)。
　小生はＰＣ８００１発売以来、歴史ゲームはそれこそ数え切れないほどやってきた初老ともいえる年代だが、このテーマには脱帽した。次は「ばら戦争」？(笑)
・ＢＡＤに述べたことがクリアーされていけば、ますます面白いゲームに発展すると思う。高性能ハードのメリットを存分に生かしたゲームを期待。
・使用システム：50インチプラズマフルハイビジョン、7.1チャンネルサラウンドシステム、10畳の応接兼用洋室。