PlayStation mk2 :: PS4/PS3/PS2評価レビューサイト

GOOD!

今作、どのレビューでも触れられている通り、非常にグラフィックが綺麗です。洋ゲーのような形ではなく、光沢などの効果や作りこみなどの点においても素晴らしい。
音楽については、とくに印象に残るものはないものの、平均的な水準が高かったと思われます。ただ、一発ガツンとくるゲーム音楽自体はなかったと思われます。良い意味でも悪い意味でもゲーム音楽らしくはなかったのではないかと。

BAD/REQUEST

　しかしムービーが長い。これまでＦＦというのは基本的にムービーゲーではありましたが、これは明らかにやりすぎです。テキスト進行を全て捨て、買い物も通販。これでは仔細、設定を支える細かな点などを物語に触れる形で説明できるはずがありません。なのでところどころ現れる説明文に頼らざるをえなかったのでしょう。

■熱中度について
　熱中度に低い点数をつけさせていただきましたが、これは長すぎるムービーに、独自の造語の連発、そして緩急の無いシナリオ運びにありました。説明が足りないまま独自の世界観を突っ走る、これは、中心にいるキャラクターたちに感情移入が出来なければ置いてけぼりにされます。
個人的には、あのチャラいキャラ達、とくに序盤のノラ達のやりとりに辟易し、セラがクリスタルになったあたりでもうムービーは機械的に見るものになっていました。熱中できるやり取りが無かった点と寒い造語が低い点数の原因の一つ。
もう一つ、街が無いこと。単純に街というより、休息、一息つける空間がほぼ無いということを指します。これはＦＦとして致命的です。どこかで一息つくこともないまま、ムービーだけが進んでいく。これで無駄に疲れた印象です。

■満足感について
一周してやりこんだ！楽しかった！という感覚がなかった、という印象に起因しています。
ゲームを一周したというより、やっと映画を見終わったという感覚に近い。シナリオやキャラ達が自分に合わなかったらもはや苦痛に感じてしまう人もいるでしょう。
戦闘についでも、敵の強さが理不尽さと固さによってあらわされていることが多いため、初見は全滅前提で読んでからリスタートすれば普通に勝てます。長いですから作業感を伴うこともありました。
どれだけ忙しくオプティマを変更するかにかかっています。

ただ走りセーブし戦闘しムービーを見て走り……あのヴァニラのちょぼちょぼ水溜りの上をはねつつけるような走り方が不自然でした。そこは普通に走ろうよ

COMMENT

一つの作品としてみれば、ムービーゲーの一つとして、高精細なグラフィックなどから一定の評価を得るでしょう。ですが、ゲームとしての満足感、ＦＦとしての面白さがあるのかといわれれば、私は閉口せざるをえません。
少なくとも、本体ごと買ってしまった人には「デモンズソウルはいかがでしょう」と言いますね。

街が無い、ショップが無い。ノーチラスは歓楽都市だったのにこれといった娯楽体験は無い…。
序盤の苦しさ、一人一対という仕組みと召喚獣の技の一環になり、明らかに減った魔法と召喚獣。とくにフレアやメテオなども無い。ステータスの少なさ
このあたりは甘んじて批判を受けるべきだと思います。

ただ、シナリオはともかくムービー、グラフィックや音楽などは秀逸なので、既にＰＳ3をお持ちの方は購入されてはいかがでしょうか