PlayStation mk2 :: PS4/PS3/PS2評価レビューサイト

GOOD!

「バトル演出の進化」
リアルタイムでキャラや召喚獣がムービーみたいな戦い方をします。しかもこれちゃんとアクションゲームみたいに判定処理されてて、必殺技がポリゴンがずれてスカったりするとちゃんとミス判定になるのです。FF12の時のようなムービー再生方式じゃありません。
「オプティマとロール」
12のガンビットとゾディアックジョブに似てます。自由度がなくなった代わりに快適に調整されてるような印象を受けました。ガンビットのような編集機能がないかわりに、補って余りあるボーナス補正がつくので、オートマ車とマニュアル車どっちも一長一短だよねという話です。AIについてはエンハンサーは強化の優先がバカですが、回復・弱体・攻撃はライブラで即学習するので非常に賢い。これも一長一短。
「ストーリー」
割といいんじゃないでしょうか。反逆者と政府の戦いが物語の中心になっているので、痛快なシーンも多いしバトルにも闘志が沸く様な特撮とかドラゴンボールZみたいなノリでした。ラグナロクとかファング姉妹の設定がちょっと一見しただけじゃわかりづらかったですけど。
「武器・アクセ」
これ個人的に評価します。どの武器でも最終まで育てれば最強武器になるっていうのは親切です。でも普通はそんな仕様気づかないから貴重な素材で改造していいものか迷うでしょうね。絶対これ改造しても地雷だろ・・・ってｗ
「音楽」
12に引き続き環境音楽全開なんですが、通常バトルがヒーローマンガみたいで印象的でした。あと編曲の多さで12のような散漫さがなくてメインテーマは印象に残ったかな。12は敵の将軍が苦悩するシーンで雪山の音楽が流れたりなんじゃこりゃって使い方が多かったですね。

BAD/REQUEST

「ゲームデザイン」
これに尽きると思います。まさか１１章まで息をつく暇もない強制進行だったとは・・。いくら11章で自由度全開な探索型RPGのエリアがあるからって、そこ以外引き返せない一本道ムービーゲームにするのは愚行でしょう。自分はさっさと進めて全員集合してから育成しようと思い、序盤から敵をスキップしまくっていました。まさかボスの前でセーブポイントを拠点にザコ狩りして育てる面クリアゲームだったとは。クライシスコアじゃないんですから。まぁ11章までは育成まったくしなくても戦略しっかりすれば進められる難易度でしたけどね。13章になっても下界の平原とラストダンジョン周辺しか歩けないのはやはり寂しいですよ。FF10だって自由に歩けましただけに。
「説明不足」
ラグナロクの意味が説明不足です。要はルシのスーパーサイヤ人形態なんですが、別物のボスキャラだと思ってました。ラストは結構感動する展開なんですが、説明不足なせいで戸惑いました。あの姉妹の使命とかも伏線少しぐらいあったほうが・・・。
「仕掛けのショボさ」
フィールドのモンスターがAIで行動してるわけではなく、あらかじめ指定された行動だけしてる感じが大きいです。天候操作とかミッションとかも大規模なものかと思ってたらスケールの小さいもので少し拍子抜けしました。飛空挺移動がムービーに出るだけだったり。
「町」
これ、絶対みんな不満だと思うんですけど、町がダンジョン扱いで買い物とかする場所じゃないんですよね。映画を意識しすぎてゲーム的な要素を削るのはどうかなぁ

COMMENT

12に続き本当に惜しい作品だと思います。あっちはストーリーやシステムの調整がグダグダでしたが、こっちは優れたシステムや盛り上がるストーリーがあるに関わらず、ゲームデザインがガチガチで楽しむゆとりがありませんでした。ムービーだけの映画でいいんじゃないかって批判する人がいても反論できません。映画のような体験は確かにできましたけど、プレイヤーの個性で楽しめるエリアが平原でやりこみしてくださいっていうのは・・・
ゲームとして楽しめるようにストーリーを工夫するのもクリエイターの腕の見せ所だと思うんですけど、これは魅せたいストーリーに強引にゲーム要素入れたって感じでした。

でも個人的に評価したい部分もあるんです。魔法攻撃も回復も同じステータス依存だったり、防御とか撤廃してHPの量が体力を表すすべてみたいな簡略化は合理的です。HPは低いけど防御が硬いキャラとか面倒くさいと思ってたんで。あとMP撤廃とかも。回復させるのが前提なバランスじゃあ存在する意味がない要素だと思ってましたんで。ロールとアクセサリで魔法型キャラとかカスタマイズも十分ありますしね

自分はゲーマーっぽく遊べるほうがいいんじゃないかって視点で書きましたが、人によってはアドベンチャーゲームとしてストーリーが楽しめればいい人もいると思うんで、絶対な評価ではないです。ムービーやバトルは本当に熱血するようなすばらしさでした。ただ前までのシリーズに比べれば間違いなく窮屈な作品でした。