PlayStation mk2 :: FINAL FANTASY XIII(ファイナルファンタジー13) レビュー

FINAL FANTASY XIII(ファイナルファンタジー13) レビュー

発売元	スクウェア・エニックス（オフィシャルサイト）
発売日	2009/12/17
価格	9,240（税込）
レーティング	【Ｂ】12才以上対象(CERO について)
ショップ/リンク	Amazon(廉価版)
タギングトップ3
タイトル概要	■ ジャンル：ロールプレイングゲーム【廉価版】 ■ 発売日：2011/07/21 ■ 価格：3,990円

オリジナリティー	グラフィックス	サウンド	熱中度	満足感	快適さ	(難易度)
2pt	5pt	3pt	1pt	1pt	2pt	3pt

総合点
36pt

GOOD!

■グラフィック
グラフィックは間違いなく現状最高峰
イベントムービーと移動中の差が髪質程度しか気にならないような出来
ただ、イベントシーン専用に描かれているムービーの疾走感と表現力は目も見張るものがある

BAD/REQUEST

■キャラクター
美形シリーズ、アフロが個性としてはいいが美形しかいないので絵的に浮きすぎている

■ストーリー
造語で成り立っているため理解し難いところが多々ある
終盤に入る辺りまで状況に対するただのキャラクターの身辺整理のため単調

■システム
オプティマで職を設定してパーティが自動攻撃するため基本的にボタン連打

オプティマ変更の際初回カットインが入るのテンポを悪くしてが非常にストレスが溜まる

パーティーがオプティマで職設定されているが、非常に使いづらい
しかも、支援系にSETしていると一人に全部かけ終わるまで次に回らさないという頭の悪さ
ヘイストだけ欲しい時などは自分で操作するキャラで支援するしかない
職特有で行動が決っているため、全支援をかけた後はオプティマチェンジしない限り効果が切れるまで棒立ちなど戦闘に対する汎用性がほぼない

成長システムはクリスタリウムという、以前スフィア盤に似たシステム
ストーリー道中では成長に上限が入ってるため思うように成長させられない

■戦闘
戦闘評価（目標タイム）によりドロップ判定が良くなるが、実質戦闘のタイムアタックのためじっくりと考える余裕すらない
しかも武器を強化すると目標タイムが短くなるため、１キャラだけ武器を強くしようとするとその後の目標タイムが短くなり戦闘後得るものが極端に減る結果になるキャラ育成を放棄した仕様
如何に早く戦闘を終わらせるかにしか重点が置かれないためじっくり型にはなんの面白みもない

主人公が死ぬとゲームオーバーで蘇生さえできないという理不尽な仕様
道中即死級のダメージを出す雑魚や、ボスによっては攻撃を耐えて勝とうとしても主人公に死の宣告をかけ強制的に時間が制限されるなど戦闘に対する戦略性は殲滅速度以外全て廃棄されている全滅を前提としたよなバランス

致命的なのは狩りをする場がほぼ決っていること
FF13は通常の戦闘ではほぼ儲からないが、強化やアイテムに対して要求される値段が異常に高い
故に稼ごうと思った場合は、特性の箇所、特定の敵を延々と往復する稼ぐための場所で反復するしかない
戦闘に対する楽しみはなく、儲からない上に強い敵は存在すら邪魔なだけ

召喚獣も手に入れたはいいがまず使うことがない
演出時間が長い（一部ｶｯﾄ可能）、操作が数種類に分かれていてめんどくさい、テンポが悪いの理由からタイムロスもあるため正直使った方が邪魔
そして存在がゴテゴテしているだけで乗り物に変形するという安っぽい感じになってしまっていて残念気分

■MAP
中盤に入るまでただの一本道であり冒険心も何もない、探索する楽しみすらない非常に単調な状態
セーブ＞走る＞ムービ＞走る＞数回戦闘＞走る＞セ−ブの繰り返し
この間、数箇所こういうやり方でないと普通にプレイしていては勝てないボスがいたりする
中盤までがオプティマの回し方の基礎応用のチュートリアルのままで終わる
中盤以降、自由度が上がると言えば聞こえは良いが、ただのだだっ広い１枚MAPを走りまわされるだけ
このMAPに入った時点で武器強化など済ませてない場合、当たり前の戦闘すら難しくなる
ロクなものを落とさない強敵に追われ、良レアを持った敵にはまず勝てない
ストーリーを進めるならここも真ん中を突っ切るための一本道

■ミッション
ストーリーとは別の付加要素ではあるが、基本的に雑魚の焼き増しを倒しにMAPの端から端まで走らされるだけの作業
ミッション対象に特定のボス等がほとんどいないため次を求める楽しみもなく、ただ従来の雑魚戦にイベントを付けただけの作業を消化していくことになる
12でヤズマットを見上げた時のような感動はないし、そこに至る楽しみもない
所々完全に詰んだと思うようなバランスブレイカーがいるが、それに対抗しようとする武器を手に入れる金はその頃にはまず貯まっていない

■サウンド
可もなく不可もなく
聞き流して違和感はないが、この曲は！というインパウトもない

COMMENT

■総評
野村特有の「僕の考えた一番かっこいい武器・ガンブレードを操る美形キャラが美形の仲間達とFFの世界を縦横無尽に陵辱する」会社の金を使った壮大な同人ゲー
RPGと冠するにはおこがましいほど探究心の煽らなさ、キャラ育成放棄、武器強化の楽しみ等のゲーム性の欠如が目立つ
そして、最終的なやりこみですら、その準備のために延々と同じ敵を倒すだけになる

FFでRPGじゃないならジャンルは何かと聞かれたら
「美形キャラが亀を殴り倒せるまでを記録した手動じゃないと進まない映像記録」としか言えない

グラフィックが見せたいだけのFF史上稀に見る駄作、もはやゲームである必要すらない
あえてゲームと付けるなら「手動ムービー+ゲーム要素付」
0点でないのはこれ以下を知っているからだけだという話で点変に並ぶに近いソフトになる
ただの野村ファンでゲームが好きな人は買って楽しみながらストーリーを放棄すればよい

このエンジンでFF4を忠実リメイクしてくれたらどれだけ楽しいだろうかと