FINAL FANTASY XIII(ファイナルファンタジー13) レビュー
発売元 | スクウェア・エニックス(オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2009/12/17 |
価格 | 9,240円(税込) |
レーティング | 【B】12才以上対象(CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon(廉価版) |
タギングトップ3 (?) | |
タイトル概要 | ■ ジャンル:ロールプレイングゲーム 【廉価版】 ■ 発売日:2011/07/21 ■ 価格:3,990円 |
スコアボード
ユーザーレビュー
ソート(デフォルト:ALL)
551人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
3pt | 4pt | 4pt | 1pt | 1pt | 1pt | 2pt |
35pt
GOOD!
【音楽がよい】
やはりFFといえばBGM
今作もよいBGMが多いです
特にボス戦のBGMはボスきました!みたいな感じがする
BGMでした
【映像】
ムービーや映像に相当力が入っているのが実感出来るゲームです
かのうな限り現実の人に近いというすばらしいグラフティックです
BAD/REQUEST
【戦闘がだるい】
最初の方はさくさく進みますが後半から戦闘はただただ苦痛なだけです
後半からは最低限のレベルを維持して最後に効率のよい経験値(俗にいうアダマン狩り)で
まとめて上げるってやった人が多いんじゃないですかね
敵が強いというよりは無駄に堅くて体力が多い敵が多いって感じです
しかも後半からはBGMが良いので心躍るはずのボス戦すら苦痛です
一部のボスは無駄に堅いし体力が多いのに一定時間以上経過すると
死の宣告(何分か後に強制死亡)をかけてきます
1時間以上ねばりあとちょっと!!って思っているときにこれをかけられて
無駄に長いエフェクトの技や攻めるのを中断して回復をせざるをえないぐらい
ダメージを貰う技を連打されて時間を稼がれ
時間切れで死亡とかってなったときはもうやめようかなって思いました
【ダンジョンが単調】
今までのFFとは違い基本的には一本道です
たまに分かれ道はありますがすぐにいきどまりにたどりつきます
COMMENT
正直いって歴代の中でもかなりだるかったです
後半のストーリーとか良く理解してません
なんかだるさだけが増していきストーリーとかどうでもいいけど
とりあえず終わらせるって気持ちでした
特に今作はやはり雑魚モンスターとの戦闘がだるいってのが最大に
プレイヤーのやる気をそぐものになっているのではないかと思います
雑魚モンスターとの戦闘さくさく行われるべきだと思います
雑魚モンスターとの戦闘に5分〜10分平均してかかるってのはやりすぎです
こんなだるい戦闘だと新規ユーザーやらRPG初心者なら多分心折れると思います
FFは昔からやっているのでスクエニには頑張ってもらいたいと思います
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
3pt | 5pt | 4pt | 5pt | 4pt | 4pt | 4pt |
84pt
GOOD!
シナリオに関しては結構色んな布石とかもあって上手くキャラ達を絡ませています。
戦闘では何かとベンチにされがちなサッズ(好きな方には申し訳ないですが)でさえも孤軍奮闘する姿には渋さを感じさせました。
キャラクターがそれぞれ特徴があって、9章の途中からプレイヤー側が相性の合うキャラクターを選びオプティマを選択するシステムはやはり良い、まあファングはいつもスタメンだった。
グラフィック。これは文句なしにスゴかった。
設定上限られた空間ではあるものの千差万別と言える各章の背景は、コクーンという外郭の深さの現れであります。
またこのグラフィックのスペックでの戦闘は一層迫力がありました。
サウンドもやはり「閃光」「ブレイズエッジ」などは多く聞く分耳に焼きついて、移動画面で流れる曲は各所毎に変わるものの良曲が多い。
バトルは敵キャラクターも色々いて、ベヒーモスなんかも目立った。
強敵がとにかく多い。特に各召喚獣やバルトアンデルスには毎回苦労しました。ボス戦はやはり燃える。
バルトアンデルスのデストルドーの前に初めて負けた時なんかは感涙したなぁ。久々に本当の意味で倒し甲斐のある敵が出て来たな、と(DQ8のドルマゲス?あんなもん目じゃない)。
尋常ではないラスダンの雑魚敵やラスボス。FFばかりでなくDQやマリオ、ゼルダに至るまで今はすっかり軟弱な難易度に成り下がり物足りなくなってしまっていたただけに、その分FF13は存分に楽しめました。それほどまでに強い敵たちがバンバン登場します。
BAD/REQUEST
FF13の特徴的なシステムはオプティマだけだと思います。あとは「スフィア盤→クリスタリウム」等過去作を元にした発展形です。
敵のタイプにも依りますがヴァニラやホープはファイアとかばかり、他は主に打撃ばかりで行動自体の幅は狭く、各キャラの固有技は特定状況でしか使わない(使うにしてもヴァニラの「デス」とファングの「ハイウインド」ぐらい)、
のでオリジナリティーから減点しました。
COMMENT
人間ドラマ、ATB、移動手段、裏ボス、など癖は非常に強いです。特にバトル面は別格。
また操作が快適でした。
もっともっさりした感じを想像していたのですが、全然違いましたね。ロードもそこそこ早かったです。
全体的に今回のFFはアリだと思う、久しぶりに戦闘に緊張感の有るRPGです。
難しいRPGが好きな人にオススメ。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 3pt | 4pt | 3pt | 4pt | 2pt | 4pt |
66pt
GOOD!
プレイヤーの操作で個々のキャラクターの役割を切り替えていく能動的な新要素がATBにスパイスとして利いています、FF本来のATBを食わない程度のゲームアレンジが良いです、ある意味ジョブチェンジでもありますね。
クリスタリウムによるカスタマイズ。これによりさらにキャラに色がこくなります。
キャラはバランスの良くアタッカー、ブラスター、ヒーラーを率なくこなすライトニング、
無駄に頑丈なのが取り柄のディフェンダー向きのスノウ、
ヒーラーからジャマーによる敵弱化が得意のヴァニラ、
エンハンサーにより仲間の攻撃面での補助が得意なサッズ、
打たれ弱いものの魔力がトップクラスでブラスターやエンハンサーで仲間の防御面での補助が得意なホープ、
一番のパワーファイターかつジャマーによる敵妨害が得意なファング、
とそれぞれ能力に個性のある六人で結構楽しめました。
鮮烈で華麗なBGM、最近のFFシリーズで一番いいです。最初の「ブレイズエッジ」から「ハングドエッジ」が掛かる流れからして非常に心に残っております。
あと、途中でサッズが活躍する場面での「父ちゃん孤軍奮闘」やノーチラスで流れるBGMには緊張の合間休まるひとときを感じさせました。
BAD/REQUEST
このゲームバランスは、やりすぎです。ザコ相手でも、戦闘が長いのでストレスが溜まります。特にボスは理不尽な特殊攻撃ばかりで、あっという間に全滅するボスもいます。
全盛期のSFCやFCのゲームと比べると確かにこれで「難易度が高すぎる」という発言は間違っているのかもしれませんが。
何度もやり直すことになるので、気が短い人には向いていません。
全体的にシリアスで悲しげなトーンであるのは良いのですが、その割には話の内容がイマイチな印象でしたかな、キャラ一人一人の掘り下げが浅く絡みも少ないし、
その上唐突な展開が多いので、せっかく戦闘の時には個性の強いキャラも結果的に愛着という面では足りませんでした。
COMMENT
中盤以降は、雑魚敵相手にも全滅…甘さを痛感してしまいます?…力押しではクリアー出来ません。
異常に難しく感じました。特にボス戦。普通に進めていましたが、ほぼ毎回ボス戦で一度は全滅したような気がします。
RPGに慣れていない方、RPGが苦手な方は注意かもしれません。
ただシステムは大幅に進化、音楽も良い出来!
高い難易度を、やりがいと思えれば間違いなく良作なんだけど…
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
3pt | 2pt | 4pt | 4pt | 2pt | 1pt | 3pt |
52pt
GOOD!
サウンド…ボス戦の曲を筆頭に戦闘の音楽はどれも傑作、フィールド音楽も雰囲気でまくり。
FFの音楽はPS期の低迷期と10からの復調を考えると植松氏じゃなくなってからかえって良くなったのでは?と思わせる。
いくつかピックアップ
「宿命への抗い」:ファルシの王バルトアンデルスとの戦いにて。人気の高い曲。9章、11章ともにストーリーの山場と言うだけあってとっても熱くなれます。
前者は初心者にとっては鬼門の様な存在で、後者は更に1桁パワーアップして立ちはだかり、ストーリー一直線で進んだり雑魚敵を避けがちなプレイヤーがどれだけ砕け散ったのやら。
11章のヘカトンケイルと共に「FF13クリアできるかどうかの分かれ目」とまで言われてます。
「ブレイズエッジ」:一般中ボス戦の曲、ピアノテイストで作成した狂ったノリが特徴。曲の後半からメロディアスになっていきます。
「動乱のエデン」:12章で流れるフィールドでクライマックス色が強くなっているのが特徴。演出ともマッチしカッコ良いです!
バトル…(おそらく今作の意図に反して)これが最も評価出来る部分となりました
バトルシステムは基本的に6種類の攻撃、追撃、防御、回復、敵弱化、味方強化を使い分ける単純明快で七面倒な操作は必要ないので、より多くの人が安心して遊べます。
同時にゲームバランスは秀逸ですし、多彩な攻撃を駆使する強敵が次々と襲ってくるので、一瞬たりとも気を抜けず退屈しません。
サウンドの良さもあり力強くノリのいい曲に乗って強敵と戦う時の気分は、何とも言えないです。
今作は往年の難しさに戻っています。過去作でいえば、FF4,5より少し上ぐらいの難易度――つまりFC三部作やDS4ほどではないものの、それに次ぐ難しさ――だったと思います。
特徴として、全体的にボス戦1回1回の処理量が多すぎです。逆に、SFC時代に目立った特別な戦法を要する発想系のボス戦は鳴りをひそめています。
攻略法を探るのが得意で・地道に勝負するのが苦手というFFにありがちのプレイヤーには、非常に辛いセットだったかも知れません。
ましてや適当にバランスブレイカーを振り回して力押しすることをRPGだと思っている人にはきついお灸を据えることとなったでしょう。
難易度についてはFF9〜10-2あたりが底であり、それ以降少し戻したがDS3までは大きな変化は見られなかった。
ところがDS4ではこの傾向が一変して、非常に手強い雑魚、ボスが多く質・量ともに重厚なセットであった。
この流れで正規FFナンバリング作品にも難化の方向への”揺り戻し”が引き継がれるかをポイントとして見られていました。
バトルの流れは、基本的に攻撃+追撃で強化弱体や回復を交えながらブレイクを狙い、途中に入る突発的な事故要素を含めて毎回その駆け引きを楽しむスタイルです。
そして今作は上記から大きく外れる様な戦法(奇策)は要求されておらず(強いて言えば、一部の召喚獣戦ぐらいであろう)、その意味ではそれ程難しくないとも言える。
しかし後半以降は強めの雑魚戦で4分、ボス戦で10分強と時間当たりのコマンド切り替え密度を考えると生半可な処理量では済まない、戦術を組み立てるのに必要な構想力、実行力、妥当でない戦法で泥沼にはまる前に戦術を見直せる決断力が試されたセットであり、
単純な操作ミスやステータス異常の意味の取り違えなど些細なミスは、終盤の大勝負においては即座に命取りになると心得るべきである。
また、意地悪いことに丁度レベル帯の節目辺りに設定されているが為にレベル上げによる力押しも出来ず、その結果、簡単に倒せる方法がないというボス戦もある。
さすがに全体攻撃一発で壊滅な雑魚戦、全員防御必須や瞬殺必須のボス戦さえあったDS4よりは落ち着いたが、それでもここ数作の中では十分難しいセットであると言える。特にラスボスは今作も初見殺し要素満載で難しかった。
一つ策を思いついて倒せるという訳にもいかないので、腰を据えてじっくりゲームに取り組む姿勢が求められていると言えよう。
[参考]FFシリーズの難易度は、2 > DS4 > 1, 3 > 13 > 4 > 5 > 12, DS3 > 6, 10 > 7, 8 > 9, 10-2 といった感じだと思います。
BAD/REQUEST
グラフィック…ゲーム画面にしてもムービーにしても至極単調、正直ここで演出的に盛り上げるというメリハリが全く感じられません。
あのFF映画チックな部分が多々見受けられました、なぜこの作品が大失敗したのかまるで学習されていない様です。
正直7以降のFFでは一番駄目な映像です、今見比べても8や10の方が演出的に抑揚があり感動所のツボを抑えられてありました。
今作はムービーや演出が良質な音楽に助けられているという7,8辺りとは逆の構図です。
ゲームの構成全般:今作について演出面やシナリオ面、前半のチュートリアル等について批判が多々見受けられますが、色々な批判点はつまりゲーム構成そのものの問題に帰着します。
…プレイした殆どの方が「そもそもこのゲームは何を目的にしているのか見えてこない」と思われているのではないでしょうか。
力を入れている部分と実際に力が入っている部分がまるで違っており、ゲームの完成度としては全くチグハグな内容です。
開発者の意図としては、どう見ても10と同じくストーリー主導型ドラマチックRPGを目指されたのでしょう。
誰にでも物語や戦闘に入っていけるようにする配慮の表れとして、システムの簡略化やチュートリアルの充実が施されています。これは10と同じです。
また、1つの場面に費やす情報量が物凄いことになっているので今作ではイベント的演出や道のり、お楽しみ要素を徹底的に限定、集約させたとのことです(シナリオアルティマニアのインタビューでハッキリ述べられています)。
道のりに配置された敵を半ば固定シンボルにすることにより、戦闘はあくまでイベント的なおまけであることを割り切らせています。
しかし、その結果としては演出面でも物語面でも極めて断片的なものになり言いたいことがプレイヤーに伝わらず、
用意された膨大なチュートリアルも負の影響となり、「何が何だかわからないまま指図通りにさせられる」状況に陥いる結果になっているのが問題の本質であります。
10の様な感動を再び伝えようとした開発者としても、それを期待して購入したプレイヤーとしても、これでは大失敗という他ありません。
この時点で満足感に3点以上は付けられませんし、快適さは低評価になります。
そして、皮肉にも今作、物語に付随するおまけ要素と割り切られた筈の戦闘が「シンプルであるが故にテンポ良く奥が深い」として一番の評価要素となったわけです。
纏めると
・10と同じ意図をもって開発されながら、シナリオでコケてシステムの方が評価を受けるという10とは逆の構図
・ライトユーザー寄りの姿勢でありながら、実際は取り掛かる時間を持てる中級者以上を対象としている
という意図と結果が真逆になり、プレイヤーにとっても大いに戸惑う要因になったのが今作の問題点の根幹であります。
COMMENT
HDMI端子、32V型BRAVIA使用
以上に述べた様にFF10とFF13の類似性は極めて深い反面、決定的に重要な点で、この両者は全く正反対にもなっていることが分かる。
実際、FF13をプレイした感想としては、FF10の「倒立した肖像」に直面する思いがする。両者は色も形も同じでありながら、全く逆の方向を向いているのである。
この結果は何を暗示するのか、まずドラマチック型RPGの行きづまりといった問題に突き当たっているとは、感じないだろうか。
「映画との融合」はFFのPS参入と同時に、つまりFF7に始まりFF10で一応の完成形を見たとされている。
しかし、以降ゲームの進化と同時に1つ1つの事柄に要求される作業量もあまりにも多くなり過ぎて、演出や物語を集約せざるを得なくなり、
帰結として今作の様に視覚的演出にしてもシナリオにしても断片的で全体像がプレイヤーに伝わってこなくなり、ビジュアル面でもシナリオ面でも評価を大きく引き下げる要因になってしまった。
言わば「映画との融合」がFF10での完成と同時に進化の袋小路に陥ってしまったのではなかろうか。
既に前作FF12で開発者が意気込んだ「FF10とは違った毒のある物語」が一向に完成する気配すら見せず、遂にはまとめ切れなくなりシナリオ部分を半ば放棄する形になってしまったことにも、兆候として現れていた。
ここまで何でもかんでも削ってしまって、一体次がでるとしたら、どんなゲームになってしまうのか。他人事ながら心配になってしまう。
次にFFが、必ずしもストーリー重視の映画的RPGである必要はあるのでしょうかということ。
今回の13が実際はシステム重視の作品であり(途中放棄、路線変更が行われた)前作12でもガンビットに見られるシステム部分では結構いい成果を残している。
実は、SFC以前でもFF3やFF5の様に(当時抜きんでた視覚的演出と共に)秀逸なゲームシステムが評価の要因になった実績も残している。
こうして見るとシナリオを前面に出さずとも、プレイヤーを満足させられるFFはきっと作れるはずだし、そのほうが、革新派としてのFFがうまく生かされる道でもあると考えます。
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ブレイドストーム 百年戦争&ナイトメア
テイルズ オブ ゼスティリア(2件)
GOOD!
私事で申し訳ないが、自分が初めてやったファイナルファンタジーは3であり、以来自分にとってはドラクエよりもFF派なのだ。
だから評価も贔屓目になっているのではないかと言われると、返答に窮するところもあるのだが…しかし、過去の作品をプレイした後、改めて本作13に触れてみると、その作り込みの素晴らしさに瞠目させられた。
どういうことかというと、本作は
?「過去作(主に10や12)の失敗点を踏まえた改善」と
?「高スペックのハードだから実現できるシリーズの愉しみの深化」を両立させていた。
多少、微妙なところもあるけれど、その大半が成功していた。
?が指すのは、進行に付随するゲームバランスが非常に優れていたことだ。
確かに、進行面での自由度を丸々削り、完全一本道の章立て構成にしたことは、進行状況も相まって、イベント的にどこらへんまで進んでいるか丸分かりな印象を与えるし、選択の幅を極端に狭めるということで、自由度を損なっているとも取れる。
これらは、「進行を決めるのは君次第」であるのがRPGとしての重要なアイデンティティの一つであることを考えると、不満に感じられるのも無理はない。
しかしながらゲームでは、斯様な伝統もそうだが、バランスもそれと同様に、大切に扱われるべきだろう。そして本作は、ゲームバランスという観点からすると、シリーズの中では最高傑作ともいえる絶妙さを実現していたように思う。
章立てについては、前半から後半に進むにつれて、明らかな難易度的序列がある。前半の中で最も難しいところ(4章のオーディン)が、後半では標準程度、といったように、目に見えて分かる難易度上昇が行われているのだ。
なんせ中盤の節目である9章後半には、メンバーが揃い自由な編成が可能になると同時に、少なくとも6以降のFFでは永らく出されていなかった「本当に強いボス」難攻不落のバルトアンデルスが待ち受けるのだ。
10のシーモアなど問題にならぬその壁ボスぶりに、FF13で初めてプレイヤーに地獄を見せることになるだろう。
FF13はこれまでのシリーズ以上に、途中のストーリーを重要視していることもあり、斯様な難化は、ストーリー進行と相まって「ここまで進んだ」と実感させるのに一役も二役も買っている。
その後章に展開されるステージについては、道中の雑魚は以前に出た雑魚の応用系といえるもので、11章に入るとミッションという要素が入る。
ミッションの敵もDランクの頃はやはり周りの雑魚に少し手を加えた所謂「発展問題」であり、御丁寧にもミッション始めの方は、11章の広いステージに投げ出されたプレイヤーを一旦手頃なヤシャス山に誘導、探索させた後、再度大平原に誘導して先に進ませようとする作者の見えざる手が働いている。
そして、11章の地を先に進んで要所要所に現れるボスからはそれまでの短期決着の印象があった戦闘とは対照的に、(既に9章のボスにも片鱗が見られた)持久戦を求める傾向が本格化していく。
何しろこの章を境にボスが文字通り「桁違い」にパワーアップ、HP7桁超えと正にヘビー級の対戦相手が次々立ちはだかり、まさに作者の本領発揮ともいうわけだ。
ちなみに11章最後にもあのバルトアンデルス大先生が鬼の様な強さとフォーグやダルガといった各種状態変化も加えて再度立ちはだかってくるのには、「やあ、また会ったな」という久しぶり感と共に「悪夢再見」という形でトラウマを呼び起こしてくれる。
道中については単純なクレッシェンドが、ボス等については前半とは異なる戦い方が実現しているわけだ。これらの構成は難易度を上げていると同時に、本作に於ける後半の「守りの堅さ」を実感させることにより、進行の手応えを与えてくれる。
極めつけは、それまでとは比較にならないほどの敵の猛攻に晒されるシュールなラストダンジョンを掻い潜った後に対峙することになるラスボス。
FF6辺りからの「イベント」という側面が強まり然程の強さを持たなくなったボス戦や、ラスボス自身に対する「演出とかムービーでの凄さに力入れるより、肝心の戦闘での強さに力入れろよ」と常に言われ続けていた突っ込みに対するアンチテーゼの集大成でもあり、
2の皇帝と双璧を成す最強クラスのラスボスと思わせるほどで(8のオメガウェポンや12のゾディアークが可愛く見える、流石にヤズマットまではいかないか)、全滅に次ぐ全滅は必至だ。
登場のしかたが劇的壮大で、即死も交えた攻撃の巧みさ・HP678万+物理魔法半減の耐久力、ともに申し分ない。難易度の高いFF13の最後を締めくくるのに相応しいまさにボス・オブ・ボス。
「ラスボスこそゲームの総決算であるべきだ」という、いい意味での昔気質が発揮されており、その魅力は「イベント」という概念がいかに甘いかを教えてくれる。
確かにステージ構成こそ、基本一本道で単純さと無縁ではいられないが、それを形成するバランスは、斯様な不満点を差し引いても余りある。
進むにつれて難しくなっていき、最後に難しさが綺麗なピークを迎えるのは、ゲームの王道にして理想であると自分は思うが、本作はそれを久しぶりに見事に体現していた。
さて、遊びといえば、サブイベント要素について。これは、FF5から既に取り入れられていたのだが、
如何せん10ではINTでの追加も含め単に「本編からかけ離れた強敵」というだけでストーリーに繋がっていなかったし、ストーリー上のボスとのギャップに違和感を感じるばかりであっただろうし、12では本編をないがしろにする程密接かつ規模が大きすぎるが故に、それがそのまま本編の評価を引き下げる要因でもあった。
本作は、10や12の失敗(?)を踏まえているとしか思えないほど、その点がスッキリしていた。
13はストーリーを重視しているところがあるので、ミッションも当然それに絡んだものとなるのだが、最初の10ミッションぐらいは(既に述べたとおり)ストレートに道を進ませて、次第にフィールドを彷徨わせたり結界を解いて新たにマップを追加したりと、一捻り加えた方法が採られておる。
大まかには11章到達→ミッション消化→ストーリー進行→13章到達→ミッション消化→ストーリークリア→残りのミッション消化(人によっては13章到達→ミッション消化→ラスボス到達→ミッション消化→ストーリークリア→残りのミッション消化になる可能性も高い)となる。
過度にミッションを遊んでもレベルキャップの関係上メリットが無くなるので、どこかでストーリーを進めさせる踏ん切りを付けさせる必要が生じるのだが、
特にチョコボ入手(ミッション12)前後、タイタンの試練直前(ミッション32)辺りにその大まかな区切りを感じさせ、サブイベントにより本筋を過度に邪魔せず、かつ10や12みたいにサブイベントのやり過ぎで本編を手応えを感じさせないほど簡単にもさせず、カッチリとハマっていた。その工夫には頭が下がる。
このように、本作は単純に進むだけでなく、ステージを「堪能する」という意味でも、かなりの充実感があった。単純な攻略だけなら(ダンジョン道中が難しくボスが弱い)12とは逆でステージは単純な一方強いボスが揃い踏みだが、
そのステージの純粋な自由度の低さを補うかのように沢山遊ばせてくれるので、プレイ後にはズッシリしたやり応えを感じられた(ボスが強かったからでもあるが)。
?が指すのはPS3になって当然グラフィックも一新され、背景の草木一本、生物の皮膚の細部に至るとこまですごく丁寧に描かれて、明るい色の使いどころも絶妙で実に見やすくなっているところ。
音楽もOPタイトル、各章の音楽、通常戦闘、ボス戦各種、バルト戦、エンディングなどなど・・・。昔の天野時代とは印象が異なるものの、壮大感を表せており名曲揃い。
もあるが、マシンスペックによりシステムを遊び、楽しむ愉しさを、これまで以上に実現させたことだ。
FFの醍醐味といえば、戦闘システムの使い分け。ところがPSに移行して以来、どうもその側面が弱まった印象を受けるが、この理由は、主人公達がインフレして通常攻撃でも強くなり過ぎたこと。
そこで、本作はその通常の攻撃の威力を落とした。それによって、サラの状態の主人公達は弱化し、システムに頼らざるを得なくなっている。
そして、そのシステムであるオプティマの使い分けやブレイクのさせ方であるが、これがすごく面白い。
各敵それぞれにブレイクした時のリアクションが用意され、単に攻略を有利にするのみならず、雑魚敵を打ち上げたりもするのでどの敵からブレイクさせるか、残りの敵は妨害魔法で足止させるか放っておくか、
またボス戦でも時間と共に刻々と形態やHP残量によってパターンや耐性が変化したりするので、刻々変わる状況に応じる楽しさを味わうことが出来、システムの幅×時間軸で楽しめる様になった。
これはマシンスペックにより表現の幅がATB導入時のSFC時代に比べ、飛躍的に広まった恩恵を大いに受けているといえるだろう。
BAD/REQUEST
クリア後もミッションを続けることになりますが、タイタンの試練を終えた辺りからミッションの対象モンスターの強さにえらくバラツキが生じたりと、ストーリー上においてはキッチリ纏まっていたバランスに綻びが出始める。
更には、(アダマンケリス除いて)明らかなトラップモンスターとして配置された亀の存在がゲームの完結性に影を投げかける、ミッション制覇近くになり亀を(「デス」無しで)十分倒せるようになった頃に亀をロングイやシャオロングイという最強モンスターにパワーアップさせるフラグが立っている。
このゲームの最期はその「ロングイを倒す為にロングイを倒してロングイから高額アイテムを落とすのを拾い集める」という終着点としてはいささか拍子抜けなループに陥ってしまう。
それをキッチリ終わらせる裏ボスは不在になっており、DLCが待たれたが結局立ち消えになってしまった様だ。
COMMENT
こうして考えてみると、本作は昔ながらの良さと、新しいからこその良さをひとつに融合させたゲーム作品だったように思えてくる。
ストーリーこそFFシリーズの中では標準的だが、PS時代から劇的な改善を見せたゲームバランスに、SFC時代にさえも劣らないアイディアを両立させた本作の完成度は極めて高い。
ストーリー性、キャラクター性があのボスの強さに見合う程高ければ、本当に完璧な新しいFFになれたのだろうが…それに決して遠からぬグレードは持っているだろう。
FFとしてのシリーズ最高傑作は一般的には7,10、自分的には3だと思うが、内容的にも(意味は微妙に違うが)凌駕する要素があるFF13、評価は上の通りだ。